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ハリガネベイスボウラーズツウ!  作者: 椎家 友妻
第三話 校長の企み、大京山のもくろみ
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7 んむぅ~♡

 翌日。

この日は朝から雨が降っていたので、いつもの朝練は休みやった。

なのでグランドには行かず、直接学校に向かった。

 それにしても昨日は色んな事があった。

小暮の意外な悩みを聞いたり、

大京山の監督とキャプテンが、碇をスカウトしに来たり。

 まあでも大京山の件については、昨日あれだけキッパリ言うたった事やし、

もう来る事はないやろう。

残る問題は小暮やな。

というてもあの調子じゃあ野球部に入ってくれそうにないけど。

 あいつは野球をしていると女らしくなれないから、

野球を辞めたと言うとった。

という事は、例え野球をやりながらでも、

女らしくさえなれれば、また野球をやってもええって事やよな?

でも具体的に、どうすればええんやろう?

 う~む・・・・・・。

 「どうしたの昌也君?難しそうな顔して」

 俺が歩きながら考えをめぐらせていると、

傍らを歩く碇が小首を傾げて尋ねた。

それに対して俺は、

 「う~ん、ちょっとな」

 と言って、何気なく碇の顔を見た。

こいつは紛れもない男で、制服も男子のを着てるんやけど、

見た目や仕草は妙に女っぽい。

一方の小暮は紛れもない女で、いつも女子の制服を着ているんやけど、

雰囲気や言葉遣いが妙に男っぽい。

だから碇と小暮の性別をそのまま入れ替えたら、

ちょうど良くなるのになぁ。とか思いながら碇の顔を眺めていると、

 「んむぅ~♡」

 碇が目をつむってキスを迫って来た。

なので俺は碇の頬をつねりあげた。

 「い、イヒャイイヒャイ!イヒャイよマヒャヤフン!」

 「お前は何故ここで俺にキスを迫る?」

 「だ、だって、昌也君が僕を熱い視線で見つめるから、そういう事なのかなと思って」

 「・・・・・・」

 とりあえずこいつは、野球をやっているにも関わらずこんなにも女っぽい。

という事は、小暮にしても、野球をしながら女らしくなる事は可能なはずや。

よっしゃ、まずは小暮を野球部に入れる事より、あいつの悩みを何とかしたろう。

 そう考えたら、心の中のモヤモヤが少し晴れた気がした。

そしてそんな俺の心に呼応するように、

雲がかかっていた空に晴れ間が差し込んできた。

そして更にそれに呼応するように、

 「んむぅ~♡」

 碇がキスを迫って来た。

 「やめんかバカタレ!」



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