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ハリガネベイスボウラーズツウ!  作者: 椎家 友妻
第三話 校長の企み、大京山のもくろみ
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6 大京山の方針

「困ってんのはこっちですよ!

そもそも優秀な選手と見れば、例え他所の学校からでも引き抜こうっていう、

あんたらのやり方が気に入らないですね。

そこまでして甲子園に出たいんですか?」

 「公文(くもん)やな」

 「愚問(ぐもん)でしょ」

 「そうそれ。ええか?野球っちゅうのはな、選手がやるもんなんや。

強いチームを作ろうと思えば、優秀な選手を集めなあかん。分かるやろ?」

 「そやけど、やり方ってモンがあるでしょうが」

 「野球の勝負っちゅうのは試合の前から既に始まってるんや。

優秀な選手を集め、それを極限にまで鍛え上げたチームが勝者となれる」

 「じゃあ優秀じゃない選手がいくら頑張っても、勝者にはなれないと?」

 「そうや。そして君らもこの学校で野球を続ける限り、

その一員に仲間入りするやろうな」

 「それ以上ウチのチームの侮辱をするなら、

例え年上のあんたでもぶっ飛ばしますよ?」

 「おおぅ、怖い怖い」

 そう言って皆上は肩をすくめる。

そして(きびす)を返して俺達に背を向け、こう続けた。

 「まあ今日の所は帰るわ。

もし、この(・・)学校(・・)で(・)野球(・・)が(・)続けられん(・・・・・)く(・)なった(・・・)()は、

すぐにでもウチのチームに来てくれてええんやで?」

 「そんな事は一生ないでしょね!」

 俺が強い口調でそう言うと、皆上はフッと鼻で笑い、

ゆっくりとした足取りで校長室の方に戻って行った。

 「何か、嫌な感じの人だったね」

 皆上の後姿を眺めながら、碇が言った。

 「勝つ為なら手段を選ばんタイプやな。

高校野球界のスターか知らんけど、ホンマにいけ好かんやっちゃ」

 「でも、昌也君の事を凄く誉めてたよね?」

 「あれは誉めてると言うてええんか?」

 「そりゃあそうだよ。

甲子園の大スターが認めたんだから、昌也君はやっぱり凄いんだよ!」

 そう言って碇は嬉しそうに笑った。

まあそれに関しては悪い気はせんのやけど、

皆上が去り際に言うた言葉が、妙に頭に引っかかっていた。

 俺らがここで野球がでけへんようになった時は、いつでも大京山に来い。

 ケッ!そんな時が来る訳ないやないか。

俺はこの学校のチームで甲子園に行くんや。

あんな奴が()るようなチームなんかには絶対に行かへんぞ!

 俺は改めてそう心に誓ったのやった。

が、その誓いに立ちはだかるように、物語は動き出す事になる。

 とりあえず、明日に続く。



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