9 恋愛相談で呼び出した訳ではない
てな訳で屋上にやって来た俺と小暮。
誰かの計らいなのか、屋上には俺ら以外に誰も居なかった。
そんな中小暮が、開口一番こう言った。
「小白井さんって、俺と君の仲を完全に誤解しているんじゃないか?」
その問いかけに、俺は顔をひきつらせながら答える。
「そうやな・・・・・・
何とか誤解を解こうとはしてるんやけど・・・・・・」
「君が好きなのは、その小白井さんだもんな」
「全くその通りでございます」
「さっさと告白すれば、その誤解も解けると思うんだけど」
「前にも言うたけど、それができれば苦労はしまへんのや」
「自分に自信がないのか?」
「ねぇよ!メッチャねぇよ!
だから俺はこの学校で頑張って甲子園に出場して、
その暁に伊代美ちゃんに告白しようと思ってるんや!」
「その為に君は野球を始めたのか」
「全くその通りでございます」
「不純だなぁ」
「言わんとって!」
「それに、仮に甲子園に出場できたとして、
晴れて小白井さんに告白したとしても、フラれる可能性もあるんだろう?」
「それはもっと言わんとって!」
「まあ、一応応援だけはしてあげるよ」
「余計なお世話だありがとう!」
「じゃあそういう事だから、俺は教室に戻るよ」
そう言って屋上から立ち去ろうとする小暮。
それを俺は慌てて呼び止めた。
「待て待て待て!話はまだ終わってない!ていうか本題にすらまだ入ってない!」
「何だよ?俺は小白井さんの好きなタイプの男子なんか知らないぞ?」
「別にお前に恋愛相談に乗ってもらおうなんて思っとらん!
そうやなくて!俺は昨日お前のおじいさんに会うたんや!」




