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ハリガネベイスボウラーズツウ!  作者: 椎家 友妻
第二話 碇の不満、小暮の悩み
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3 さあて、どうだろうねっ⁉

 という訳で次の五時間目後の休み時間。

俺は碇と話をする為奴の席に歩み寄り、声を掛けた。

 「おい、ちょっとええか?」

 すると碇は露骨に頬を膨らませ、そっぽを向きながら言った。

 「何?」

 「お前に話があるんやけど」

 「僕は別に昌也君と話す事なんてないけど」

 「お前なぁ、何をそんなにムクれてんねん?」

 「そんな事、自分の胸に聞いてみればいいじゃないかっ」

 「いや、実はある程度分かってるんやけどな。

要するに俺がお前との約束をすっぽかしてる事に怒ってるんやろ?」

 「さあて、どうだろうねっ⁉」

 「思いっきりその通りやないか・・・・・・。

っていうかお前、ホンマに大京山に行ってもええと思ってるんか?」

 「さあて、どうだろうねっ⁉」

 「なあ、頼むから機嫌直してくれや」

 「さあて、どうだろうねっ⁉」

 「まあ、ずっと約束をすっぽかしとった俺も悪い。

だから、今度の日曜にでも──────」

 「さあて、どうだろうねっ⁉」

 「うるさいなぁオイ!俺の話を聞けや!」

 「あ、ゴメン。全然聞いてなかった」

 「お前な・・・・・・だから、今度の日曜にでも遊ぼうかって言うてるんや」

 「えっ⁉ほ、ホントに⁉今度こそちゃんと約束を守ってくれるんだね⁉」

 「守るがな。だから大京山に行くなんて言わんとってくれ、この通り!」

 俺はそう言って碇に両手を合わせて頭を下げた。

すると碇は一転してパァアッと笑顔になり、

 「うゎあぃっ!昌也君とデートだぁっ!」

 と叫びやがったので、俺は慌ててその口を塞いだ。

が、時既に遅く、今の碇のセリフをバッチリ聞いた周囲のクラスメイト達は、

怪訝(けげん)な顔で俺の事を見つめていた。

 ああ、この学校での俺のイメージがドンドン悪くなっていく・・・・・・。 

 碇の機嫌は直ったものの、それと引き換えに俺は、

何か大事なものを失った気がした。


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