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ハリガネベイスボウラーズツウ!  作者: 椎家 友妻
第一話 ソフトボール部の壁、強豪校からの刺客
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18/92

12 碇、学校辞めるってよ

 そんな事があった次の日の昼休み。

俺はいつものように部室でキャプテンと昼飯を食っていた。

そして二人で飯を食いながら喋っていると、

 「大変やーっ!」

 という声とともに、栗色の髪をポニーテールにした女子生徒が、

バァン!と部室の扉を開けて駆け込んできた。

 「何やねん、相変わらず騒がしいやっちゃなぁ」

 その女子生徒を見たキャプテンが、うっとうしそうに言う。

そんな彼女の名は鹿島(かしま)(しおり)さん。

キャプテンと同じく二年生で、新聞部に所属している。

ちなみにこの人は密かにキャプテンに片思いをしてるんやけど、

(というても、キャプテン以外の野球部員は皆その事を知っている)

その話は今はおいておこう。

 そんな鹿島さんが、息を切らしながら言った。

 「た、大変や!」

 「それはさっき聞いた。だから何が大変やねん?」

 そう言って眉を潜めるキャプテンに、鹿島さんはこう言った。

「あ、あのね、これを聞いても驚いたらあかんで?どぇええっ⁉」

「何を一人で驚いとんねん⁉まだ何も言うてへんやろ!」

「いやぁ、これはやっぱり基本やから」

「そんな基本は要らんねん!ええから早く要件を言え!」

「わ、分かった。ほんなら驚かずに聞いてな?あのね、実は──────」

「えーっ⁉そうやったんかぁっ!」

「って、まだ何も言うてへんし!」

「基本や基本!」

「そっかーっ!これは一本取られたなーっ!」

「ざまあみろ!」

 何なんやこのやりとりは?

この二人は仲がいいのか悪いのかよく分からんぞ。

ていうかこの調子やと、鹿島さんの言う大変な事って、

別に大した事ではないんとちゃうか?

そう思った俺やけど、とりあえず鹿島さんに聞いた。

 「それで、鹿島さんの言う大変な事って、一体何なんですか?」

 それに対して鹿島さんは、大して大変でもなさそうな軽い口調でこう言った。

 「ああ、何か松山君が、この学校を辞めるかもしれへんらしいよ?」

 「へぇ、そうなんですか」

 ほら、やっぱり大した事やなかった。

碇がこの学校を辞めるかもしれへんなんて、

別に大した事でも何でも・・・・・・いいいいいいぃっ⁉


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