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軽い復讐もといざまぁ

「ねえねえ、アレン君。あれ大丈夫かな?」

 青髪短髪で綺麗な白い肌をした小柄な美少女がそう言った。


「大丈夫に決まっているだろ。あの荷物持ちは確実に死んだ。あのヘルハウンドに襲われたんだ生き残るはずがないだろ。そしたら証拠も残らないし一切問題はない」


「でも」

 青髪の少女はそんな彼に不安そうな声を漏らす。


「もう。セリカは気にし過ぎだって。アレンが問題ないって言ってるしきっと大丈夫でしょ。それにあの荷物持ちは皆に土下座するしか能のなにゴミだったんだし、死んだって特に問題はないでしょ」

 赤髪ロングで少し褐色気味の肌をした美少女がヘラヘラと笑いながらそう言った。


「ああ、フレンダの言う通りだよ。セリカは気にし過ぎだよ。ほらビールでも飲んで気を紛らわそ」

 そう言ってアレンはセリカにお酒を進める。

 その勢いに流されビールを飲み始めるセリカ。そしてそれを見て残る二人も手に持っているビールを煽る。

 そうやって三人はお酒を飲み気分を紛らわしていた時だった。


 バタン


 大きく音を立てて冒険者ギルドのドアが開いた。


「お。いたいた。お前らが、えっとなんだっけ、竜を超えし者だっけ?いや~~~にしても人一人囮にして殺そうとしたのにお酒とはいいご身分だな、え?」

 マッシュはそう煽るような発言をしながら三人に近づき。リーダであるアレンの肩に手を回し小声で耳打ちする。


「お前、今からどうなるか分かってるだろ」

 と。それも恐ろしく低く。殺意に満ちた声で。


「ひゃあ、は、は、はい」

 アレンはその声を聞いて飛び上がると同時に尿を漏らした。

 ようは怖かったのだ。マッシュのその耳打ちが。

 マッシュ、冒険者ギルドに入ってから6年間、ほぼ毎日欠かさずダンジョンに潜りレベルを上げてスキルを獲得してきた。この街では5の指に入る実力者。そのレベルは上級冒険者で並の60を超えていた。

 そんな実力者の殺気をもろに浴びたのだ怖くないわけがない。


「マッシュさん。どうかなされましたか?」

 今起こった惨状に気が付き慌てて受付嬢がマッシュに近寄る。


「ああ、何だ。まあ俺が説明をするよりも実際に本人い登場してもらった方がいいか、おい、ラック入ってこい」

 マッシュがそう大きな声で入口のドアに向けて叫んだ。


「はい。どうもラックです」

 ラックはそう言って堂々とドアを開けて冒険者ギルドに入った。


「な。な。何でラックお前が生きてるんだよ」

 アレンの悲壮な叫び声が冒険者ギルド内に響き渡る。


 そう叫んだアレンの顔面を俺は思いっ切りぶん殴った。


 ドン


 いい音を立ててアレンが吹っ飛んだ。

 俺は更に追い打ちをかけるべく吹っ飛んだアレンの腹に蹴りをぶち込む。


 グホ


 腹を蹴られて胃の内容物を吐き出すアレン。


「良いぞ。ラック。頑張れ~~~~」

 マッシュ先輩が俺を応援してくれる。


「そうだそうだ。やっちまえラック」

「お前なら出来るぞ~~~~」

「土下座王の実力を見せつけてやれ」

「カッコイイぞ、ラック。頑張れ頑張れ」

「負けたら土下座だぞ~~~」


 周りにいた冒険者が俺に声援?を送ってくれる。

 これは普通に嬉しいな。


「やってやるぜ」

 俺はそう言って更にアレンの腹を蹴る蹴る蹴る蹴る蹴る蹴る蹴る。


 そうしている時だった。俺に向かって赤髪の女性が短剣を持って斬りかかって来た。

 俺はそれを避ける。

 ただ。避けた間にアレンが起き上がり俺に剣を持って斬りかかて来る。

 更に後ろからあの赤髪の女性が斬りかかって来る。ヤバい挟まれた。そう思っていたら。


「拘束魔法・完全拘束」

 マッシュ先輩が魔法を唱えて赤髪の女性を拘束してくれた。


「ありがとうございます。マッシュ先輩」

 俺はそう言ってからアレンの剣を避けて顔面にストレートパンチを決め込んだ。


 メリメリ


 そして俺のストレートパンチは思いのほか綺麗に決まり、アレンの歯を何本も折りそのまま気絶に追い込んだ。


「「「「「イエーーーーーーーーーーーーーーーーイ」」」」」

 その様子を見守ってくれていた先輩たちが大きな歓声を上げる。


「流石ラックだぜ。さてこれからどうする?」


「どうするか?ですか」


「ああ、そうだ。どうするかだ。今回の事件において一番被害を受けたのはお前だ。だから今回の件の判断をお前に任せよう。お前の好きに処罰をすればいい、ギルドから追い出すもよし。賠償金を請求するもよし。同じ目に合わせるもよし。さあどうする?」

 マッシュ先輩が笑いながら俺にそう言ってきた。周りの冒険者もその様子を見てニヤニヤ笑っていた。


 俺の答えはもう決まっていた。


「じゃあ。そこでのしてる馬鹿だけを魔物の前に置きざりにしましょ」

 俺は笑顔でそう言った。


「ハハハハハハハ。流石だなラック、何の迷いもなく言いきるか。ハハハハハハじゃあそうするか」

 マッシュ先輩は笑いながら俺の意見に賛同をしてくれた。


「ちょっと待ってください。流石にそれは見過ごせません」

 受付嬢が慌てて会話に入ってきた。


「ああ、そう、だってさラック。まあ冒険者ギルドの方からストップ来たら流石に無理だな。というわけでそれは諦めろ」


「分かりました。諦めます。ではそうですね。あの馬鹿一人だけの冒険者ギルドからの追放と賠償金として300000ゴールド請求でどうですか?」

 まあ正直ストップかかると思ってたので代替え案を提案する。


「それでしたら大丈夫です。今すぐ手続きをしますので、少しお待ちください」

 受付嬢がそう言って手続きを始める。


「これで一件落着だな。良かったなラック」

「そうですね。ありがとうございます」

「おお。感謝しろよ。じゃあ俺は今からダンジョンに潜りにいくからな、じゃあな」

「色々とありがとうございました。マッシュ先輩」

 俺はそう言って土下座をした。

 多分今日一番綺麗な土下座だったと思う。


 暫く土下座をしてから顔を上げた。

 顔を上げたら。俺の強さに驚き面白がってる先輩方を取り敢えず一旦無視して、ギルドの酒場受付に行き料理を頼んだ。


 マジでずっと腹が減ってたんだよ。

 というわけで俺はいつも食べている一番安いセットではなく、お金に余裕があるので日替わりランチセットを頼み料理を受け取り席に座り食べ始める。

 食べている途中皆が俺の強さに対して質問をすると思ったが、何故か誰も質問をしてこなかった。

 いつもの早食いで数分で食べ終わったら俺はギルドの受付に行き300000ゴールドを受け取るとレベルを上げる為にダンジョンに向かった。

 あ、流石にいきなりダンジョンに行くのではなく、お店に行き干し肉と干し芋と水と帰還結晶等の必要アイテムを買いそろえてから向かった。

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