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第五十六話 小学生の下部組織

前回のあらすじ

敵は逃げ出した、だが残った悪意は、

俺は止める――つもりだった。

でも、それをやったのは??





「いろいろあったけど、私達を守ってくれてありがとう慎さん‼ なんとか、小学校を作ることが出来そうですよ~!」



「いや、ほとんど俺は、俺達はなにも出来なかった。結局生徒会長に助けて貰っていたらしいしな」



「本当にすいませんでした。まさかサポートをしないといけない私達高校生が問題を起こすなんて……」



「そんなに謙遜するなよ。殺そうとしたけど、結局ケガで済ませようとしたんじゃないのか? 助けられて生きている、それは僕達の、先輩たちのおかげで『小学校を作る』を達成できたことに変わりはないからね!」



 あの攻撃の直後人質にされていた小学校の放送委員、そのリーダーたちを生徒会長が中心となって取り返したらしい。


 生徒会長曰く、



『あの攻撃に力を消費しなくて済んだからね。待機させていた私の超能力者達に指示を送って問題を起こした敵よりも早く手を打つことができたよ』



『どうやって? 先に戦場を離脱したのは彼女達なんですよ?』



『ふふふ、教えてやらないも~ん。どうせ調べればわかることだしね~!』



 調べて分かることだったら教えろよ‼ たく、何考えてやがるんだ⁉



「それよりも、忙しいんだろ? 学校が始めて造られる、関係各所のすり合わせや、お前達の委員会に吸収されることになった放送委員会の対応とかさ。俺達とこんなゆっくり喋っていていいのか?」



 洒落た喫茶店。そこで大河達に今回のことの感謝の言葉と謝礼金を貰うことになった。


 感謝も金を要らない。そういったにも関わらずにだ。


 理由は俺がしてしまったことからも分かるだろう。



「いえ、こういう大事なことはしっかりしないといけませんので。それに、おっしゃる先輩達の方が大変だと思われるのですが、見てくださいよ? あの視線」



『中学放送委員会の副委員長です‼ 今日は最近ご活躍されている矢炭さんにインタビューうぉおおおおおおおお‼』



『うるせえ‼ 俺達が先だ!』



『喋らないで! ぽっと出の委員会のくせに!』



「……まあ、一つ言いたいことはここを貸し切ることにかなり額を使わせてくれたことでしょう」



「俺が払うよ、というかどうせくれるなら謝礼金から抜いてくれ」



「ぜんっぜん大丈夫だよ~というか、小学生の委員会同士のつながりを作った私達は今大金持ちなのです! それにあれの一部は私達のことを聞こうとしている人達ですし、ね!」



 そうかよ。なら遠慮なく貰う。



「実凛、希も言うからな。いいか?」



「もちろん!」「私は賛成させていただきます」


 どうしたんだ? いきなり姿勢を正して、俺の目を真っすぐに見てきた。


 まさか、面倒事だな!



「せんぱ」「断る!」「ええええ、まだ何も聞いていませんよマスター⁉」


 聞かなくても分かる。これは俺にとって害悪でしかないことぐらいな!



「ま、まあもう申請しちゃったし。これは事後報告みたいなものだから、ごめん」



「お前ら、俺を何だと思っているんだ!」


 事後報告だって? いったい、何をやらせられるんだ!



「この前の四争選選考会襲撃事件、それを見て思い知らされたんだ。僕達は強くならないといけない。先輩達に守られるだけじゃなく、正しいことを正しくできるように、強くなりたいんだ」



「はぁ? あんだ? 背伸びして小学生で高校生並みになりたいのか? 無理だ、それが出来るほど脳も心を発達していないぞ?」


 あの双子達は例外だ。そもそも彼らたちの在籍記録が捏造されていたんだ。本当に小学生だったかも怪しくなっているしな。



「だから、先輩‼ 丁度なにをするか決めていなかった僕達の委員会、それを『クラブ委員会』に名前を決めて矢炭先輩達の下部組織委員会になって、先輩の後を追うことにしたんだ! 先輩達を見習って行こうって、みんなで、決めたんだぜ‼」



 ズリンと、ひじをついて押さえていた顔がずり落ちてしまった。



「おめでとうございます、おめで、おおおおおお???????」



「認めるかぁ! 誰だ誘導したのは!」




 こうして小学生達の実質的な指導者になった俺は、柄にもなく弱弱しい悲鳴を上げてしまっていた。









 はぁ、どうしてこんなことに?




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