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第四十六話 選考会、決着

前回のあらすじ

殴られ続ける

そこに、外野から不良のボスが現れた、理嗣のブレインらしい

彼らを体を張って止めるのは



 ズリズリと、俺に近づいてくる。もしかして、体のどこか折れているのかもしれない。




 叶帆は右手を俺の頬に当てて、




「マス、し、慎先輩。あなたはこんなところで倒れてもいいのですか? 救いたい人がいるのでしょう。守りたいものがあるのでしょう。いや、それをなしにしてもあなた自身ここで朽ちてもいいのですか。私はあなた様の剣であり盾でもあります。私を使ってください! 例え何であろうとも打ち負かして、あなたを一人には絶対にしません! 慎先輩‼」




「うるせ~よぉおおおおおおおおおおお‼」



 確かに、うるさいかもしれないな。




『一人で抱え込まないでね、慎?』



 姉の声。それが一人寂しくしていた自分自身を、包み込んでくれた記憶をよみがえらせる。



 今、『また一人になろうとしているよ?』と伝えるように。



 そのまま奇声を上げているボスと言われた男に、叶帆が大きく蹴られようとしていて。しかし瞬間、誰かがガシっと防いだ。



 誰であるかは、言わせないでくれよ。



「ずいぶん殴ってくれたじゃねえか。でも、おかげで大事なことに気づくことができた」



「マ、マスター‼」



 叶帆は嬉しそうに目を潤ませる。まったく、髪をかきむしりながら理嗣の方を見た。



「おい不良野郎。どうやらお前の能力制限時間があるみたいだな」



「祭梅、どういうことだ。相手が動いてるじゃねいか‼」



 ボスは声を荒げて言った。



「ボス、俺の能力は万能じゃないんです。や(・)ら(・)れ(・)た(・)分(・)し(・)か(・)効(・)果(・)は(・)発(・)生(・)し(・)な(・)い(・)。つまりあなたがやりすぎたってことですね」



 理嗣はクールに言った。知っていたでしょうとでも言いたいようだ。


 ここから、反撃開始だ。



「さて、と。大会までとっておきたかったのだけど。まあ仕方ないか。叶帆‼」



「はい! いつでも、何時使われても大丈夫です!」



 白手袋。それに俺は強く引っ張って付け直す。



 叶帆が、眠くなったかのようにゆっくりと倒れた。


 手は抜かない、これから、本気(マジ)だ。




手袋に持つように生成されたのは、二つの刀の柄同士が合わさった、真っすぐ伸ばしたときに刃が付いている反りが左右対称に伸びている武器だった。


 「馬鹿、な。どういう」


 少し振り回す、うん、いい感じだ。




「は、はは、無駄だ。こっちには祭梅がいるんだ。お前なんてそこらのゴミと一緒。祭梅! 俺にも超能力の範囲に入れろ‼」



「嫌無理っす。能力は自分の体までの範囲なので」



 理嗣は悪びれもせず答えた。



「クソ! ……いや、矢炭、やめろ。金、金ならあるから」



 そういって、ボスは後ずさっていく。



「さ~て遊ばれる準備はできたか~。よ~し、叶帆の本気見せてやるよ」



 俺は繋がっているわずかな柄を持ち腰は低くして刀を背中からはみ出るようにして抜刀術の構えをとった。すると、小さな鉄の塊が飛び出した刀の方に円を描くように回り始める。



「真、秘儀鉄円斬(ゲンソザン)‼」



「ひい!!」




 ズドドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン‼




 ボスの左横に刀の衝撃波を飛ばしてやった。



 その軌道上は赤く変色していてまるでマグマが通った後。斬撃をボスの体の横ギリギリを通過させて驚かせてやった。



「お、お前超能力者は人殺しはしてはいけないということを忘れたか!」



 ボスは腰を抜かして息絶え絶えになりながらそう口走ったよ。



「大丈夫だよ。これでレベルセカンドだ。良くて半殺し程度。さて、そういえば隣の不良野郎にまだ殴られたお返しをしていないな」



 俺はまた同じ構えをとって再び衝撃波を放つ準備をし始めた。



「祭梅‼ 俺の前に立って俺を守れ。そのくらいならできるだろ。ブレイン命令だ。やれ‼」



「わかりました」



 といってボスの前に立つ理嗣は超能力発動の言葉を口に出してボスを守るようだ。



「さて、また人形にしてやるよ」



「それはどうかな。一応いっとくが死にそうなときはギブアップするんだぞ」



 俺の、背中に突き出ている刀が九尾のしっぽのように枝分かれしていき、四つ、六つ、八つに分かれていく。



「な、なにする気だ⁉」



「うん? 決まっているだろう。数を増やして全部で鉄円斬を放つんだよ。まあ、まともにくらったらひき肉になっちゃうかもな」



「そんな、そんなもの! 簡単に防いで――」



 相手の言葉を待たずにぶっ放した瞬間、バリアは簡単に四つにスライスされた。しかし、手を抜いていたから将嗣の体にはなにも支障はない。



「俺の典×が……」



 理嗣は唖然と自分の体を見て、次に俺の体を見た後、一目散に逃げ出した。



「さ~てあとはポイントを集めるだけ――」



『しゅ、終了~今回の四天王争奪戦選考会、優勝者は3年A組の……』



 時間をかけすぎたらしい。あと5分あれば優勝できたのだが……まあ四天王争奪選とかぶっちゃけだるいだけだしこれでもいいか。



「まあ、これは運命ってやつだろうね。俺には荷が重すぎたんだ」





 俺は開きなおった。これで、予選は終わりだ。





 別に、悔しくない。忘れていたものも思い出せた気もするし、な。




いつも見ていただいてありがとうございます!

いつの間にかこの小説初のポイントが付いていました! 皆さんのおかげです! ありがとうございます!


これからも頑張って書き上げますので感想、レビュー、評価、いいねなど待っています!

誤字報告等も、よろしくお願いします!



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