第二十二話 戦う無能力者
前回のあらすじ
昨夜、体育委員会傘下の委員会が解散した
俺はそのことを聞きながら授業を眠りこけている
そんな中、小さい女の子と男性が入ってきた
「先生が止めるのも聞かず逃げだした生徒がいるらしい」
「死神が入ったクラスがもうもたない!」
「負傷者が出たよ‼ 幸い軽傷だけど」
次々と悪い知らせが飛んでくる。もうみんな、どうしたらいいか分からなくなっていた。
現状を変えられる生徒は皆大路達以外、この会社にはいない。
俺のクラスは普通の生徒がほとんどだから期待するだけ無駄だし。他のクラスにいる強い生徒は四争選の下見で運悪く来ていなかったらしい。
でも、だからどうした? 俺は陰口に嫌気がさしていたので寝ていた。こんなことになっても、降りかかる悪意が止まったので逆に嬉しく思っているくらいだ。
「そこ、負傷者を下げて。私が前に出るの」
通路に出て児島先生が拳銃を持ち生徒に当たらないように死神に発砲した。銃弾は死神の眉間に当たったが倒れた死神を押し潰して次の死神が前に出てくる。
「これじゃ、きりがない‼ 矢炭君、あなたも手伝って」
「ぐう」
夢は良い、俺は落書きされた机に足を乗せて眠っていた。やってもどうせ誰も気にしないだろ?
「矢炭君‼」
「があ」
「ちょっとここの防衛お願い」
「は、はい」
と先生が俺の机の前まで行くと周りの目を意に返さずいきなり頭を下げた。
「先生⁉ なんで何もできない、人を貶めたやつに頭なんか‼」
なぜ頭を下げるのかわからない、そこにいた生徒はすべからくそう思ったようだ。
「あなたが周りの生徒から迷惑をかけられているのは知っているの! しかし、今は急を要すの。お願いします、矢炭君なら簡単に解決できる。私たちを、助けてください‼」
彼女は真剣に誠意をもって、生徒を守るためにしている。そのあまりの突飛な行動に、俺もピタっと聞こえないふりを止めてしまうほどだ。
はぁ、運が悪い。この先生の時に来る、バカ野郎どもめ。
「貸しひとつですからね。先生」
起き上がり頭を掻きむしって、溜息を吐いた。
「ええ、ありがとう!」
頭を上げた小島先生は嬉しそうに少し熱っぽい顔をしていた。
「叶帆。ギターケース」
「は、はい!」
叶帆は俺の決断にニコニコとしながらギターケースを俺の机の前に運んで置いた。
「ひい」
隣に立っていた女性が悲鳴を上げた。おそらく武器が出てくると思ったのだろう。しかし、出てきたのは、古びた手袋だった。
「なんだ。ずいぶんかっこつけといて……」
はっきり言う。こういう人は後に言われる「三下」である。ここから想像力を膨らませることができる人が神により近い次元、超能力者と呼ばれるのだ。
「先生、緊急事態なのでレベルフォースを許可してくれますよね?」
「もちろん、私の責任で許可するの!」
よし。
「叶帆、いつも通りでいい、俺に遊ばれる準備はできているか?」
白い手袋を左手にグイッとはめて俺はその手を叶帆に伸ばした。
彼女は不安が横切ったようだがその手を大事そうに胸に抱く。少し恥ずかしそうに。でも、はっきりと言葉を返した。
「はい。頑張ります、マスター‼」
「いい返事だ。まず、あいつらを一網打尽にする。俺の願いを叶えてくれ。叶帆」
そういうと、すぐに叶帆が俺の方に倒れた。周りの女子の一部は甲高い悲鳴をあげていた。
「もう、もちません!」
一体の死神に突破された、鎌を大振りに振るため勢いをつけて生徒の一人に振り下ろそうとする。
そのとき、俺の手には一丁の銃が、誰の目にも捉えられないうちに収まっていた。
ダダダダダダダダダダ‼
引き金を引く。入ってきた死神に無数の穴が開けてやった。
「廊下のクズ共もか……」
ついでに教室の外の死神たちも複数の穴が開いた姿に変えてやる。
突然現れた一大戦力と思ったらしい。都合の良い傍観者だったやつらが期待した声をだしていた。
しかし、ほとんどの生徒はその強さに疑問を持つ。彼らの頭には【評価E】と思う、見下した考えがぐるぐると回っている。
「先生! 叶帆さんの能力って」
「布印叶帆さんの能力は生成。手袋に意思を宿しあらゆる武器を生成するの。材料はあの特殊なギターケースのなかに気体にして保存しているらしいわ。彼女は天才、よ。なにせ、すべての武器の形状を暗記していてすぐに構成する。簡単にはできないことなのに」
「そんな、あいつそんな頭はよくなかった――」
「違うわ。彼女は『科目』という勉強はしていない。『武器』という勉強はしているの。彼女はその勉強で精いっぱい。彼女は授業でしか『科目』の勉強する時間はないのよ。叶帆さんは全く成績に影響しないことをこのクラスの成績優秀者以上に必死に勉強しているの。けど彼女、慎君にしか使わせないからって言っているのよ」
「それで下手したら死ぬかもしれないのに。あいつは生身で戦うのかよ!」
ブレインが能力者のまねを、と言いながら彼女の寝顔を見ている生徒達。実にかわいらしい寝顔だろう? 体は奪っていい、だがコイツを使うことは認めてやるつもりはないぞ。
「ち、階段はめんどい。窓から行くか」
「へっ。ちょ、ちょっと慎君ここ二階なの――」
と児島先生が止めるも気にしない、ジャンプして駐車場に飛び降りる。着地の衝撃は刀に変えて地面に突き刺し相殺した。
「さて、あの先生が貸しを作ったんだ。本当に支配地域を手に入れられるかもしれないぞ。なあ、叶帆?」
面白おかしく言ってみる、すると手袋が答えたかのようにぎゅっと縮んだ気がした。
お、お疲れ様です、イイタチイリュウです。はい、失礼します。
申し訳ございませんでした。昨日は寝落ちしてしまい、投稿できませんでした。本当に申し訳ございません。
もう、信用がなくなってしまっているかもしれませんが、今日は絶対に投稿しようと思っていますのでよろしくお願いします。




