表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/10

第九話 暗殺

「……。」


さて。

捕えたはいいが、どうやって情報を得ようか。


拷問とかの武技もあるにはあるが、効果は限定的だろう。

むしろ、説得次第でどうにかしたいところだ。



と、言う訳で。



「何か喋らんと、長尾の当主を暗殺するぞ。」


敵さんを木に括りつけて、説得してみる。


コイツは長尾の軍勢に侵入した俺を、集団で排除しに来てた。

ってことは、長尾に与する勢力で間違いない。

だから、長尾の当主をSATUGAIすると脅せばどうかと思ったんだが。



「……。」


鼻で笑われた。


まあ、流石に一介のニンジャが当主の暗殺を仄めかしたところで本気にはされないか。

腕利きがまだ沢山居そうだったし。


これで動じないと手詰まり感。


ならば仕方ない。



「じゃあ、早速行ってくるわ。」


「……なっ」



後ろで何かが喚いたが、気にせず出立。


コイツを縛ってる丘からは、長尾の軍勢が多少見える。

おっと、野営の準備をしているな。


好都合だ。



* * *



捕えた忍者が、舌を噛んで自害する可能性に思い至ったのは出立してから数分後だった。

戻るには遅い。

……ま、その時はその時だ、うん。


そして野営してる長尾軍の陣地近くに到着。



「三印・気配周波ッ」


陣地に入る前、念を入れて印を結びながらイケボで叫んでおく。

まだ結構距離があるにも関わらず、哨戒であろう数名が反応してる。


くそっ、ちょっと近過ぎたか!


奴らの耳が良いってのもあるが、それだけ叫び声がでかいってことだ。


ま、いいや。


視認された訳でも知覚された訳でもない。

このまま気配を隠して、ちょちょいと入り込もう。



雑兵や足軽大将クラスの有象無象は無視。

軍勢を率いるお偉いさんを探す。


と、立派な鎧を着て兜を横に置く男性が一人。


どちらさんかは知らないが、中々の身形。

長尾の当主ではなさそうだけど、周囲から「殿」とか言われてる。


よし、コイツにしよう。


穏形のまま、捕えた忍者を括った木を見据える。

向こうはこっちが見えては無いだろうが、大身が一人減ったら陣地も動くだろ。

それを合図として、奴も認識してくれれば良い。



じゃあ、ちょっと離れようかね。

あんまり近過ぎると、色々後が面倒だから。



* * *



さて、陣幕一枚挟んで向こうに獲物が居る。


どうやってやるか?



確実性を求める、殺傷力があるのは「烈光券」

且つ連射性能が高いのは「手裏剣」

一番連射出来るけど、殺傷力が低めな「飛ばし苦無」



「手裏剣」で陣幕を飛ばして、「烈光券」で仕留める。

さらに「飛ばし苦無」を念のために、でいいか。


よし。



じゃあ、いくぜ!



「シューリケーンッ」


気で形成された菱形の黒い手裏剣がカッ飛ぶ。

陣幕を破き、目標の姿を捉えた。


続いては、


「レッコォーゥ、ケーンッ!」


同上で青い手裏剣状の気をすっ飛ばす。

それは違わず目標の身体に吸い込まれていく。


「飛ばし苦無!」


更に三方に向けて苦無をばら撒いて終了!



ガッツリ叫んだせいで、簡単に特定された。

飛んできた棒手裏剣とか槍は軽く打ち払ったけど、逃走は大変そうだな。



景通かげみち様ーーーっっ!!?」



俺がやった目標は、どうやら景通と言うらしい。

どれほどの効果が出るか、実に楽しみだ。




何とか更新に漕ぎ着けましたが、次回はまた未定です。

今回の熊本地震は色んな物を奪って行きました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ