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僕が英雄?記憶にないんですけど?  作者: 髙龍


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第八十七話

道中、問題もあったが王都に到着した。


「長旅、ご苦労だったね」


そう言ってヒューゲルが労ってくれる。


「いえ。快適な馬車旅でした」


「そうか・・・。今日はゆっくり休んでくれ。明日は謁見になるからそのつもりでいてくれ」


「はい」


ヒューゲルが去るのを確認してサノス達は宿屋の中に入る。


「さてと・・・。それじゃ、早速動きましょう」


「そうね。あの調子だと王都でもお店に通いそうだし」


「わかりました」


「手分けして候補者を探しましょう」


「わかった」


アマンダ達と別れたサノスは冒険者ギルドにやってきた。


王都の冒険者ギルドは大いに賑わっていた。


取りあえず併設されている酒場で果実水を注文して観察する。


女性冒険者もいないではないがパーティーを組んでいたりと条件に合う人物は見つからない。


結局、この日は相手になりそうな人は見つからず宿屋に戻ることになった。





「そっちはどうだったの?」


「ダメだったよ・・・」


「そう・・・。私の方はジントの趣味に合いそうな娘を見つけたわ」


「どんな娘なの?」


「金髪のロングヘアの娘よ。スタイルもよかったし食いつくんじゃないかしら?」


「でも、ライバルも多そうじゃない?」


「そうかもしれないけど可能性がないわけじゃないわ」


「後はどう接近するかかな?」


「食事処で働いていたから誘って行ってみましょう」


取りあえずは2人を会わせてみなければはじまらない。


サノス達はジントを食事に誘いだしその娘のいる食事処に向かった。


「結構、混んでるな」


「少しぐらい待ってもいいでしょ?それだけ人気ってことなんだし」


30分ほど待って席に案内される。


「お待たせしました。料理は何にいたしますか?」


「お勧めを4人分頼めるかしら」


「わかりました。お勧めを4人分ですね」


そう言ってウェイトレスの娘は注文を通しに行く。


3人はジントに気が付かれないようにアイコンタクトする。


今の段階では何の反応もない。


だが、諦めるにはまだ早いだろう。


取りあえず料理が運ばれてくるのを待つ。


飲み物を追加で注文したりと接点を増やしてみるがジントは普通に見える。


料理が届いて食べてみれば確かに行列ができるだけのことはあった。


食事も終わり、後は帰るだけだ。


ここでアマンダが動いた。


ウェイトレスの娘に何やら話しかける。


ウェイトレスの娘は何やら難しい顔をしている。


それでもアマンダは諦めず何やら交渉をしているようだ。


最後は頷いていたので交渉は成功したのだろう。


「お前、何してたんだ?」


「後でわかるわ。明日は大事な謁見もあるし宿に戻りましょう」


そう言って食事処を後にした。


最後までジントは意味が分からなそうな顔をしていた。

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