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僕が英雄?記憶にないんですけど?  作者: 髙龍


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第八十五話

宿屋に到着しご飯を食べ終わったの頃にジントに客人がやってきた。


それは、御者の青年だった。


「わりぃ。ちょっと出かけてくるわ」


「明日も早いんだからちゃんと寝るのよ?」


「わかってるって」


そう言ってジントと御者の青年は出かけて行った。


「私達も部屋に戻りましょ」


「そうね。ジントが出かけてるからチャンスだし」


そう言ってアマンダとカノンに連れられて部屋に向かう。


昼間にあれだけしたのにそれでは足りなかったらしい。


サノスも2人の相手をするのは嫌じゃないのでいいのだが・・・。


結局、サノスは朝方近くまで頑張ることになったが魅力的な2人に誘惑されては仕方のないことだろう。


少しだけ仮眠を取り、朝食に向かうとジントは既に朝食を食べていた。


少し眠そうではあるが何やらすっきりした顔をしている。


首筋にはなにやら蚊に刺されたような後があった。


「何?また、寝不足?」


「野暮用が朝までかかってな・・・」


「そう?まぁ、いいけどね」


アマンダはそう言って流した。


朝食を手早く済ませ、サノス達は馬車に乗り込む。


御者の青年をちらりと見ればこちらも眠そうである。


「眠そうだけど大丈夫?」


「あぁ・・・。はい。事故は起こさないので安心してください」


ちょっと心配になる反応ではあるが信用するしかないだろう。


馬車に乗り込むとジントはすぐに眠りはじめてしまった。


「まったく。朝まで何をやってたのかしら」


「都合がいいからいいじゃないですか」


「それもそうね」


朝方まで相手をしていたというのに2人はまだまだ元気のようだ。


「お手柔らかにお願いしますね」


サノスとしてはそう言うのが精いっぱいだった。


男として思い人に求められて嬉しくないわけではないが1対2では疲労の蓄積具合が違う。


結局、移動時間の間はずっと2人の相手をすることになってしまった。


ジントはその間、ずっと眠ったままだったので良かったが途中で起きたら大惨事が起きるところだった。





宿屋で夕食を取るとこの日もジントはどこかに出かけて行った。


「まったく。しょうがない奴ね」


「ちょっと何してるか気にならない?」


「気になるわね」


「じゃぁ。こっそり後をつけてみる?」


「賛成」


どうやらアマンダとカノンはジントの後を追いかけることに決めたようだ。


「2人だけでいかせるわけにもいかないか・・・」


「サノスは待っててもいいのよ?」


「2人に何かあった方が嫌だからね」


「じゃぁ。決定ね。見失わないように急ぎましょう」


サノス達はジントを追いかけるために宿屋を出て尾行を開始した。


ジントの足取りはしっかりしており、目的地が決まっているようだった。

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