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僕が英雄?記憶にないんですけど?  作者: 髙龍


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第八十二話

「王都か・・・。どんなところなんだろうな」


「そうですね。祖父の話では活気があっていいところだって言ってましたけど」


「今は王都より水を早く浴びたいわ」


「そうそう。匂いが取れなくなりそう」


「それはそれで大問題ですね」


「それじゃ。俺はこっちだから」


そう言ってジントが自分の宿の方に向かう。


「サノス。早く戻りましょ」


アマンダとカノンに連れられて宿屋まで戻ってくる。


そのまま宿屋の裏手にまわるとアマンダとカノンは着ていた服を脱ぎ体を洗い始めた。


サノスは今回も見張りとして少し離れた位置をキープする。


アマンダとカノンは体を洗い終わると服も洗濯をはじめた。


「サノス。悪いんだけど着替えを取ってきてもらえる?」


「わかりました」


サノスは2人の部屋に向かうと荷物の中から着替えを確保して戻った。


サノスが戻った頃には2人共、洗濯と体を洗い終えていた。


「お待たせ」


「サノス。ありがとう」


2人は水を拭ってからサノスが取ってきた服に着替える。


「少し時間がかかると思うから2人は夕食を確保してくれるかな?」


「わかったわ。適当に2人で買ってくるわね」


「うん。おねがい」


サノスは服を脱いでごしごしと体を洗う。


気をつけていたつもりだったがかなりべっとりと返り血がついている。


何も知らない人が見れば軽いホラーかもしれない。


体を洗い終わり服の方も洗濯する。


だが、血は中々取れず思わずため息をつく。


「これは捨てるしかないかもなぁ・・・」


安物ではあるが結構、お気に入りだっただけにちょっとショックだが取れないものは仕方ない。


そして、失敗したことに気が付く。


自分の着替えを持ってきていなかったのだ。


仕方ないので魔法で服を乾かして洗ったばかりの服に袖を通す。


「2人が戻ってくるまでに着替えればいいか・・・」


そう言ってサノスは自分の部屋に戻り服を着替えだした。


「サノス。いる?」


そう言って着替え途中に部屋の扉が開いてアマンダが顔を出す。


「いるけど・・・。ノックぐらいはしないとね」


「そうね。これは私が悪かったわ」


お互いに裸は何度も見ているし恥ずかしいとかはもうないが気まずくはあるのだ。


「着替え終わったら私達の部屋に来て。食事にしましょ」


「うん」


サノスは着替えを素早く終わらせアマンダ達の部屋を訪れた。


メニューは野菜サラダに芋とパンだった。


肉類は1個もなかった。


まぁ、盗賊の討伐の後で肉類を食べる勇気はサノスにもなかったので当然の結果だろう。


「冷めいないうちにいただきましょう」


「そうだね。いただきます」


アマンダとカノンが買ってきた料理の味は普通だった。

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