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僕が英雄?記憶にないんですけど?  作者: 髙龍


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第七十話

適当な飲食店に入店する。


「いらっしゃい」


「4人なんだが大丈夫か?」


「はい。大丈夫ですよ。皆さんは冒険者ですか?」


「冒険者ですね」


「普段は来る冒険者の方がこられなくて何か知りませんか?」


「あぁ・・・。強制依頼が出たから稼ぎに集中してるんじゃないか?」


「強制依頼が・・・。無事だと良いんですけど」


「大丈夫だと思うぞ。奥まで入らなきゃ周囲には他の冒険者がいるからな」


「そうなんですね。それを聞いて安心しました」


「注文をいいか?」


「あら。私ったらすみません。何にしますか?」


「お勧めを4人分頼む」


「お勧めを4人分ですね。すぐお持ちします」


しばらく待っているとパンに野菜サラダと焼き肉に野菜と肉がごろごろと入ったスープが運ばれてきた。


「美味しそうですね」


「冷めないうちに頂きましょう」


全員が無言で料理に集中する。


散々動き回った後なので少し味付けが濃いぐらいがちょうどよかった。


「ふぅ。食った食った。ボリュームもあったしここは当たりだったな」


「そうね。今後も利用しましょ」


「明日も狩りに行くんでいいんだよな?」


「そうね。冒険者ギルドで待ち合わせましょ」


「じゃぁ。解散だな」


「お疲れ様です」


退店時に料金を支払いジントとは店を出たところで別れた。


「私達も宿に戻りましょ」


「そうだね」


サノスとアマンダにカノンは仲良く宿まで戻る。


疲れていても恋人としての時間を過ごす。


どれだけ相手にしても飽きるということがない。


サノスはアマンダとカノンの虜だった。





「ふぁ・・・」


まだ薄暗い時間に目が覚める。


左右を見ればまだアマンダとカノンは眠っていた。


目の前には絶景が広がっているがこの時間に手を出せば狩りに影響が出るのは間違いない。


ぐっっと我慢して2人を起こさないようにベッドを出る。


剣を手に宿屋の裏手にあるスペースに移動する。


「ふぅ。昨日のジントは凄かったな」


ジントの剣筋は1ヶ月前とは別物になっていた。


ジントの剣を思い出し剣を振るう。


自分も強くなったつもりでいたがまだまだ上には上がいるのだろう。


ここで怠けているわけにはいかない。


少しでも強くならなければ大切な者を守れない。


アマンダもカノンも自分が守らなくても十分強いというのは理解している。


しかし、恋人として少しでも格好良いところを見せたいのだ。


無心で剣を振るう。


もっと早く。


もっと鋭く。


1本1本に全神経を集中させる。


疲れを感じ素振りをやめる。


いつからいたのだろうか。


アマンダとカノンがその様子を見ていた。


「2人共。おはよう」


「凄い集中してたわね」


「気が付かなくてごめん」


「ううん。私達も邪魔しないようにしてたから」


「サノスの素振り凄い綺麗だった」


そう言って2人は褒めてくれた。

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