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僕が英雄?記憶にないんですけど?  作者: 髙龍


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第六十八話

酒を飲んだ状態のサノスはそのままギルドマスターであるネーネの部屋を訪れた。


「原因がわかったぞ」


「お早いお戻りですね。ですが、ありがとうございます」


「原因だが深層に不死竜が居ついてやがる」


「不死竜ですか・・・。何かいるとは思っていましたが最悪ですね」


ネーネも不死竜の特性についてはわかっているようだ。


「我々だけでは対処は不可能です。領主と話をしてきます」


「そうか。俺は悪いが休ませてもらう」


「わかりました。調べてくれたお礼です」


そう言ってネーネは結構な額の入っていそうな革袋を渡してきた。


「ありがたくもらっておくぜ」


ギルドマスターの部屋を出たサノスは真っ直ぐに宿に戻った。


理由は長時間、人格を表に出しすぎたからだ。


今世のサノスの魂はまだまだ弱い。


強力すぎる前世のサノスが人格を握ったままでは魂がすり減って消滅する可能性があった。


前世のサノスは今世のサノスにメモを残して眠りについた。






「ふぁ・・・。よく寝たな。ってメモがある?」


サノスはメモの内容を確認する。


「俺に頼るな。頼りすぎれば取り返しのつかないことになるぞ。か・・・」


酒を飲んだ状態のサノスが頼りになるのは間違いない。


だが、サノスが知らないだけでデメリットも存在しているのだろう。


「僕には僕にできることをするしかないか・・・」


サノスはアマンダとカノンに声をかける。


「おはようございます」


「おはよう」


「ランニングに行きますけど行きますか?」


「そうね。日課になってるしさぼるわけにはいかないわ」


サノス達は準備運動をしてからランニングを開始した。


体力を維持し伸ばしていくのも冒険者としては必要なことだ。


いつも通りの道をハイペースで消化する。


最近ではカノンもしっかりとついてこれるようになっている。


ランニングの効果がしっかりと出ているようだ。


折り返し地点で少し休憩をしてから宿への道を戻る。


ここでカノンが少し遅れ気味になるのもいつも通りだ。


余裕のあるサノスとアマンダは途中で朝食を購入してカノンが追いついてくるのを待つ。


宿へ戻る頃にはカノンはへろへろだったが少し休むと体力が回復したようでアマンダと共に水浴びに向かった。


サノスは除き対策に朝食を持ったままいつもの場所で待機する。


あれから覗きは現れていないがそれでも警戒を続ける意味はあるだろう。


恋人の裸体を他の人に見られるというのは嫌な気分になるのだ。


そんなことを考えていると水浴びを終えたアマンダとカノンが来る。


「お疲れ様」


「僕も浴びちゃうから先にご飯食べてて」


「うん。わかったわ」


アマンダとカノンに朝食を渡してサノスも手早く水浴びを済ませるのだった。

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