第六十五話
本格的に修行をはじめてから1か月が経った。
この日は各自の状況報告と今後の方針を決めるために全員が揃っていた。
アマンダとカノンの希望でお洒落なカフェで飲み物を飲みつつ話し合う。
「俺の方は収穫がかなりあったぜ」
そう言って自慢するのはジントだ。
よく見れば前にあった時よりも体格が良くなっている気がする。
「こちらもかなり成長できたと思います」
「そうね。私も治療魔法がかなり上達したわ」
「私は体力もついてきたし魔法の制御がかなり上手くなったわ」
全員が確実に成長している。
その実感があった。
「今後の方針だがどうする?」
「そうねぇ。しばらく狩りに行ってないし狩りに行くのも悪くないと思うわ」
「それぞれ成長しているしどれぐらい戦えるようになったか確認は必要ですね」
「そうか。軽く狩りに行くか」
全員の意見が揃ったところで会計を済ませ森へと向かった。
「ねぇ。サノス。前より森が暗く見えない?」
そう言いだしたのはカノンだ。
「僕にもそう見えますね」
「私も」
そう言ってアマンダも同意する。
「そうか?俺には変わりなく見えるけどな」
どうやらジントは何も感じていないようだ。
「こうしていても仕方ないだろ。とにかく行くぞ」
そう言ってジントは臆することなく森に入っていった。
サノス達は目で会話していつでもジントのフォローをできるようにしつつ森に入った。
目で会話できるようになったのもこの1ヶ月の成果と言えるだろう。
森ではゴブリンやスモールウルフなどが大量発生していた。
「うわっ。何だこの数?」
「流石に増えすぎですね・・・」
「やっぱり森で何か起こっているみたいね」
戦う分には問題ない。
全員が実力を上げており余裕をもって対処できている。
「撤退するにもある程度、数を減らすぞ」
そう言ってジントは魔物の群れに突撃していった。
ジントの言うことも間違っていない。
このまま撤退すれば魔物を引き連れて街に戻ることになる。
それは避けなければならないことだった。
「ふぅ・・・。これでラストだ」
そう言ってジントがゴブリンの首を跳ねる。
「処理が大変そうね」
「そうね・・・」
「言ってても仕方ないだろ。処理したらさっさと撤退だ。次の群れに合ったら面倒だからな」
全員で協力してゴブリンからは魔石を引き抜き討伐証明の耳を回収する。
スモールウルフについてはそのままマジックバックに突っ込んだ。
「よし。処理は終わったな?全力で街に戻るぞ」
魔物の数が多すぎて日が傾きはじめている。
街に着くころにはすっかり暗くなっているだろう。
急ぎつつもしっかり警戒して街への道を急いだ。
途中、ゴブリンと小規模の戦闘にはなったがそれでも無事に街へと戻ってくることができた。




