第六十四話
「君へのアドバイスだが、体力をつけるのが1つ。後は魔力を使い切るようにするといい」
「体力をつけるのはわかるんですけど、魔力を使い切るですか?」
「そうだ。これはあまり知られていないことだが、魔力を枯渇させて回復する際に魔力の総量が増える」
「そうなんですね。知らなかったです」
「効率の良い魔力の消費の仕方だが、このようにするといい」
ネーネはそう言って魔力で火と水を出すと同時に操る。
そしてその火と水をぶつけ合う。
見ただけで魔力を消費しているのがわかった。
「こんな感じだ。できそうかな?」
「私、水魔法は苦手なんですけど・・・」
「なら、なおさらやるべきだ。私も得意魔法は風だが続けていたらこんなこともできるようになった」
「なるほど・・・。試しにやってみます」
そう言ってカノンは先程の光景を思い浮かべ水と火を魔力で生み出す。
だが、火の勢いが強く水があっという間に蒸発してしまった。
「難しいですね」
「最初はそんなものだろう。だが、挑戦し続けることに意味がある」
「はい。頑張ります」
「さて。私は仕事に戻るが2人はそのまま続けると良い。訓練場は自由に使ってもらって構わないからな」
「はい。ご指導ありがとうございました」
ネーネが去った後もサノスとカノンは与えられた課題に取り組んだ。
気が付けばもう夕方だ。
「そろそろ帰りましょうか」
「そうね。あまり遅くなるとアマンダが心配するし」
サノスとカノンは受付に挨拶してから宿への道を急いだ。
宿に着くとアマンダが待っていた。
「お疲れ様。どうだった?」
「それぞれ課題を与えられました」
「そう。収穫はあったみたいね」
「そっちはどうだったの?」
「ずっと怪我人の治療ね。回復魔法のいい練習になったわ」
「そうですか。しばらく僕とカノンは訓練場に通うことになりそうです」
「そう。なら私もしばらくは教会に通うわ」
「わかりました。それはそうとご飯はどうします?」
「そうねぇ。適当に買ってきましょう」
「それも悪くないですね」
サノス達は宿を出て露店で気になった物をそれぞれ購入する。
歩きながら食べるのもいいが落ち着いて食べたかったので宿に戻ってきた。
改めて買ってきた品を並べるとジャンクな感じがするがどれも美味しそうだ。
「それじゃ。今日もお疲れ様でした」
『お疲れ様でした』
サノス達は仲良く買ってきたものをわけたりしながら夕食を済ませた。
「う~ん。この後はどうする?」
「そうねぇ。離れ離れだったしサノス成分を補充したいわ」
そう言ってアマンダが甘えてくる。
「ずるい。私もする!」
そう言ってカノンまで混ざってくる。
そこからは口では言えないような状態になるのに時間はかからなかった。




