発芽不良◇フラグメント(反体制/熱狂の傷痕/宿命/尊敬蔑/自画自賛)
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反体制
春、とりわけ新入生の入学する時期になると、大学の正門前で拡声器を持って何やら喚いたり、何かビラを配ったりする人を見かけたものだった。うんたらデモだとか、なんとか寮だとか、かんとか団体だとかの人たちだ。
彼らは大学当局をはじめとした公権力に対する反抗を試みているようだったが、当時の私からすればくだらない活動だった。空を飛ぶ人にとって地上の渋滞や満員電車が取るに足らない問題であることと同じだ。当時の私は大学や公権力どころか、文明そのものに対して抵抗をしていたのだから(しかも、望まぬ抵抗!)。
それにしても、反抗や抵抗という言葉には、そこはかとない敗北が香っている。
ちなみに、私の孤独な抵抗運動は2025年6月10日に幕を下ろした。以来その日は、個人的な文明記念日となっている。
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熱狂の傷痕
人に歴史あり、されど、歴史に人のいたことは一度たりともなかった。いるのは、ただ熱病のような夢想に支配された狂人ばかり。
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宿命
それは、路傍の草花に似ている。無視して通り過ぎることもできるが、一度でも気にとめると、毎日道すがら気になってしょうがなくなる。
ハムレットはそれを見つけたために惑乱し、マクベスは見つけられなかったために発狂した。
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尊敬蔑
少なくとも私にとって、とても困ったことなのだが、尊敬の情には軽蔑や嘲笑といったものが絶えずついて回るものらしい。影のように、というよりはもはや肉体と精神のように。
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自画自賛
悪心を抑えることは、ただ善心を持つことよりもずっと難しい。
そしてまた、悪行を為すことは、善行を為すことよりもずっと勇気がいる。
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