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寝取られ裏切られた最弱テイマー〜逆境を跳ね除け相棒のスライムと最強へ成り上がれ。許して?やり直して?絶対にイヤだね〜  作者: 月鈴
オークションと新しい仲間

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オークション会場

「さぁ、やってまいりました。ここは、迷宮都市ビギナリアオークション特設会場です。今年も大小様々な品から、伝説級の品まで……各ジャンル毎に目玉商品を、多く取り寄せております。皆さん、日頃の貯蓄をパァーとご散財下さいませ。それでは、芸術品から参りましょう……」


 オークショニアから威勢の良い掛け声から始まった。

 オークションはその熱気がこちらにも伝わるかのようで、人々の熱狂は加熱していく。

 俺達はVIPルームで、ワインを飲みながら観戦している。外は少し暑いくらいの気候だから、目の前の一般席はギュウギュウの混みようだからヤバいだろうな。


 俺は気にしないでワインを飲んでいたが、ブリッツとエドガーがこっちを睨んで来たから……俺は隣に座るアオイとアカネを抱き寄せた。アハハ、アイツら目が血走ってるし……俺はアオイの、豊満なスライムに頬を寄せた。


 突然、グンと頭を抱き寄せられ……俺はそのキングスライムの中に埋もれた。


「う〜ん、主様。大胆です。こんな皆さんが見ている所で、ダメですわ〜」


 ぷはー。イヤイヤ、アオイが抱き寄せたんだよね。俺のせいにして……


「ぷはー……ゲホッ、アオイ。嬉しいけど、本当に窒息するかと思ったぞ」


「あら、ごめんなさい主様。ですが……あちらの『元お仲間』の方々が、あまりにも見苦しい視線を向けてくるものですから。つい主様への独占欲が……ウフフ」


 クスクスと上品に笑うアオイの横で、今度はアカネが私の右腕を自分の胸にぎゅっと抱き込んできた。


「ちょっとアオイ、抜け駆けはずるいわ。ルディ、私のスライムだって、アオイに負けないくらい柔らかいんだからね」


「お、落ち着けアカネ。腕が、腕の骨が折れる……」


 人間形態になってもスライム特有の柔らかさを持つアカネに締め上げられ、俺は嬉しい悲鳴を上げる。

 ガラス越しに見える一般席のブリッツとエドガーは、もう嫉妬と屈辱で顔を真っ赤にしてる。口から泡を吹かんばかりにして、怒りで拳を震わせていた。あいつら、そのうち本当に血管が切れるんじゃないだろうか。うむ、いい気気味だ。


 エスナとミラも状況が分かったらしく、シクシクと泣くだけ……


 そんな俺たちのイチャつきを、VIPルームの奥に座る商業ギルドのギルマスと、鍛冶屋のオヤジさんが生温かい目で見守っていた。


「ガハハハ。こんなところでおっ始めるなよ……ルディの坊主。だが、そろそろお遊びはここまでだ。お前さんの持ってきた『特級魔鋼』を使ってワシが打った武器の出番だぞ」


 オヤジさんの言葉と同時に、会場の照明がすっと落とされ、ステージに一本のスポットライトが当たった。

 オークショニアの男が、今日一番の大きな声を張り上げる。


『さあ皆様。大変長らくお待たせいたしました。本日の武器部門の【最大の目玉】の登場です。まだこの世に一本しかない特殊な金属で打たれた特殊武器』


 ステージの幕が上がり、厳重なガラスケースに収められた、薄っすらと光り魔力を放つ『特級魔鋼の戦斧』が姿を現した。

 その瞬間、会場全体が地鳴りのような大歓声と、驚愕の悲鳴に包まれる。


「な、何だあの美しい金属は……」


「特級魔鋼だと? 嘘だろ、聞いた事がないぞ」


 一般席の最前列で、ブリッツとエドガーがガタッと立ち上がる。文字通り開いた口が塞がらない顔で、ステージを見つめている。

 そして、目が見えないはずのミラも、その武器から放たれる圧倒的な熱量と魔力の波動を『不完全な感知』で感じ取ったのだろう。


「あ、嘘……鍛冶屋、オヤジさんの魔力……なんで、ルディが……特級、魔鋼……」


 ミラが血の気の引いた顔で、ガタガタと震え出す。

 自分が「無能」だと見捨てて追放した恩人が、今や自分たちの届かない遥か高いところにいる。そして人類初の金属を自由に扱い、最高峰の職人と組んで世界を支配しようとしている。


『……それでは競りを開始いたします。スタート価格は、聖金貨1枚から(日本円で一千万円)』


「聖金貨2枚だ」


「我が商会が聖金貨5枚出す」


「ふざけるな。聖金貨10枚だ(日本円で一億円)」



 会場に飛び交う、桁外れの大金。

 資産の大半を商業ギルドとの違約金で取られ、リジェクテッドのメンバーとは、文字通り次元が違う『聖金貨の嵐』が、あいつらの頭上で吹き荒れる。


 俺はアオイとアカネに両脇を固められながら、眼下で絶望のあまり魂が抜けたようになっている元仲間たちを……極上の笑顔で、見下ろしてやった。


 一方『リジェクテッド』のメンバーは、なけなしの資金を投じて一本の剣を落札する事が出来たようだ。

 彼らにしたら嬉しかったのか、四人して飛び跳ねて喜んで周りの迷惑も考えずに……当然殴られていた。


 こちらを見て、ドヤってる。これに反応したのは、アカネだった。『リジェクテッド』が落札した剣よりも高い剣を収納から何本も出して、見せびらかして最後は……『あっかんべー』をしていた。

 それは周りの観客も見ていて笑い者になっていた。その日『リジェクテッド』の名前は、一躍有名になっていった。悪い意味で……


 しかも、オークション終了までその場から動けないオマケ付き。恥ずかしさから、彼らは下を向いたままだったとか……

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