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寝取られ裏切られた最弱テイマー〜逆境を跳ね除け相棒のスライムと最強へ成り上がれ。許して?やり直して?絶対にイヤだね〜  作者: 月鈴
迷宮都市ビギナリア編

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商業ギルドで悪巧み

「こんにちわ。冒険者パーティー『セレスティアル・ガーデン』のルディが、商業ギルドのギルドマスターへの面会を希望します」


 俺は商業ギルドへ来て、正式に面会を申し込んだ……

 ビックリしていたのは、商業ギルドのギルマスだ。

 商人として訪れたのでは無く、冒険者として現れたルディだ。


『フォルトゥーナ商会』としてなら商売の話だろうけど、冒険者としては……想像がつかなかったのだろう。


「まずはこの間依頼された品は、隣村のギルドへ納品しておきました。そこで商業ギルドで焦げ付いてる冒険者の依頼があるのでは、と思い商業ギルドへ来たのです。特に今なら『嘆きの谷』の品なら、お答え出来るかもと思いまして……」


「おお、さすがルディ様。実は結構な数の依頼を、待たせてるんです。片付けて貰えるなら、喜んで依頼させて貰いますよ」


 やっぱり。『リジェクテッド』がダメで迷宮都市ビギナリアの冒険者全体が、『嘆きの谷』の依頼を尻込みしているな。


「俺が横から掻っ攫うのも気が引けるので、再度隣村へ依頼を送って下さい。順番にこなして行く、つもりです」


 これでフィオナさんの専属受付嬢としての株も上がるし、俺達も金が稼げる。これで以前に聞いていたオークションの資金源にもなる。フフフッ楽しくなってきたな……


「さすがはルディ様、話が早くて助かります。では、現在ビギナリアの冒険者ギルドで『滞っていて延滞中の依頼』をすべてリストアップし……特急便で隣村の出張所へ回しておきますよ。いやはや、これで商業ギルドの損失も補填できます」


 ギルマスは揉み手をしながら、完全にルディを「最高の上客」として見る目でニヤリと笑った。


「ええ、よろしくお願いします……ああ、それとギルマス。特に言う事もないのですが、高難易度の依頼だけでいいですよ。他の冒険者も生活があるでしょうから……」


「承知いたしました。我が商業ギルドは、常に優秀な『フォルトゥーナ商会』と『セレスティアル・ガーデン』の味方ですからな」


 さすが商人だよ。利用出来る内はと、ちゃんと『前提条件』が付いてるな。言わないだけで……まぁ、利益で繋がってる分信用は出来る、信頼はしないけど……

 完璧な密約を交わし、俺たちは商業ギルドの応接室を後にした。


「主様、本当に悪いお顔をされていましたね。アオイ、そんな主様もゾクゾクして大好きです」


「ふん、あいつらがギルドで『依頼が無くなる』って頭を抱える姿が、目に浮かぶわね。傑作だわ」


 後ろでスライムコンビが楽しそうに、ささやき合う。

 さて、商業ギルドの上位依頼を事実上独占出来る。フィオナさんへの特大の実績作りと、俺達のオークションの軍資金も確保できた。


「よし、それじゃあ次は……この間頼んでおいた『純鉄』と『魔鋼』の件で、ドワーフのオヤジさんのところに顔を出そうか。その後で……」


 俺は、商業ギルドからすぐ近くにあるビギナリア冒険者ギルドの大きな建物をチラリと盗み見る。


「少し今の状況を哀れな『リジェクテッド』の面々が、どれくらい惨めなことになってるのかな? ちょっとだけ拝みに行ってみるかな……俺ってこんなに趣味悪かったっけ?」


「ウフフ、主様が趣味が悪いなんてことはありませんよ。ただ、受けた仕打ちに対して少しだけ『お返し』をするだけです。私は近くで見ているだけで、歯痒がったのです」


「そうよ、あいつらはもっと惨めな目に、遭うべきなんだから。私だってアオイと一緒で、アイツらいつ殺してやろうかと。アンタからの命令が無ければ……さあ、それよりもまずは、ドワーフのオヤジのところへ行きましょ」


 二人に背中を押されるようにして、俺たちは大通りから一本入った職人街にある鍛冶屋へと向かった。

 工房の重い鉄の扉を開けると、凄まじい熱気とカンカンと小気味よく響く槌の音が響いている。


「オヤジさん、頼まれてたモノ、持ってきたよ」


「おう、ボウズじゃねぇか。待ってたぜ……おいおい、『魔鋼』と『特級魔鋼』を持って来たんだよな?」


 顔面を黒くした頑固ドワーフオヤジが、ハンマーを置いて色めき立つ。

 俺はアオイとアカネに目配せをすると彼女たちのストックから、魔鋼のインゴットと特級魔鋼のインゴットを取り出させた。


 作業台に置かれた金属は、工房の火の光を浴びて妖しく反射して美しく輝いている。


「さすがだな……国お抱えの最高級鍛冶師でも、早々拝めるもんじゃねぇぞ。ルディ、お前ってヤツはすげーな。もちろん全部買うぞ。職人のプライドに懸けて、全財産を叩いてでも全部買い取らせてもらう……待ってろ、今奥から金の袋を持ってきてやる」


 鼻息を荒くしたオヤジさんが、奥の金庫へと走っていく。

 返ってきたオヤジさんの手には、ずっしりと重い金貨が詰まった革袋がいくつもあった。これでオークションの軍資金は、確保できたわけだ。


「ありがと、オヤジさん。良い武器を作ってくれよ」


「おうよ。これで次のオークションに出す、目玉商品を作ってやるからな……期待してろよ」


 資金源も出来たしオークションが終わったらオヤジさんも少しは余裕が出るだろから、武器や防具を更新するかな『特級魔鋼』を使ったモノに……


「よし……それじゃあ、お楽しみの時間だ。ビギナリア冒険者ギルドへ行こうか」


 どんな無様を見せてくれるんだろうな……

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