新しいスライム娘
「やりますよ、アカネ・キミカ。3人になった私達の実力を主様に見せるのです」
アオイは大きな盾と槍を持ち微笑んだ。
「フン、ルディは良く私の活躍を見てなさいよ」
アカネが巨大なハルバードをブンブン振り回しながら赤い髪を揺らしている。
そして、3人目の新しく追加されたスライム娘は……
「ふわぁぁ〜、眠い……やっぱりやるの? 面倒くさい……」
黄色ポニーテールで、その背中には巨大な弓を背負っている。
「キミカは弓使いなんだね……弓って難しいのに……」
「……えへへ。うん、僕は本当は銃があれば良いんだけど……無いから弓なの……動きたくないのでござる……」
なんともキミカらしい理由に笑ってしまう……しかも『ござる』って……案の定、
「ダメよ、キミカ。私達は主様を守るために全力を尽くして……」
「えええ〜! 攻撃こそが最強よ。ルディを守るなら徹底的な攻撃力と殲滅力でしょ」
「……動きたくない! 遠くからバンバン撃って倒した方が効率が良いし、コスパが……」
同じスライムでも本当にタイプが違うんだね。そのやり取りに笑ってしまう。
【鏡面の水面】
ここは名前の通り湖のほとりを歩いていくダンジョンで、湖からの魚型魔物からの攻撃に晒される。そして俺がこのダンジョンに来たのも……
「あった……アオイは周囲を警戒して、アカネ・キミカで迎撃だよ。俺は少し動けないから……」
「「「はい」」」
俺はスライム娘達に魔物を任せると、湖の中から水草を大量に引き抜いて……少し拓けた場所で座り込む。
そして、『着せ替え』でジョブを錬金術師へ……
「主様? 何をなさるのですか?」
「ん? アオイにも分からないか……アオイは胸がデカいけど邪魔になったりしないのか?」
俺の問いにアオイはキョトンとした後、自分で存在感を出しているスライムを見て微笑んだ。
「そうですね……時にはそう思う時もあります。けどこれで重心を取ったりしてるんですよ、ウフフッ」
えっ、重心って胸で取るの? それは知らんかった。けどやっぱり邪魔になることもあるんだね。
「そっか……今から作るのは水草由来の繊維だよ。シーセルっていうんだけど、手触りが良くて着けた時に良いのかなってね。女性陣に下着類を作ってあげようと思ったんだけど……」
俺が説明をしていると……アオイはもちろん、アカネとキミカまで集まって……
「主様、是非宜しくお願い致します」
「制限なしで頼むわ、ルディ」
「うんうん、僕も悩んでいたんだ……」
おお、凄い圧だな。これは女性陣はみんな必要だね。多分……
「うん、完成するまで内緒にしてね。みんなにバレると……完成が遅くなるよ」
3人は膝をつき……
「主様の御心のままに」
「フン、分かったわよ」
「ん……言わない」
真剣な面持ちで誓いを立てる3人を見ながら、俺は錬金術師のスキルを発動させる。
水草から余分な水分と不純物を抽出し、しなやかで通気性の良い高級繊維『シーセル』へと変換していく。手に触れると、まるで絹と雲を混ぜ合わせたようなフワフワかつツルツルとした極上の肌触りだ。
「……すごい。これが主様の錬金術と前世の知識なのですね……ひんやりとして、なのに温かい不思議な触感ですね」
アオイが差し出された繊維に指先で触れ、うっとりと瞳を細める。
「でしょ? これに衝撃吸収と伸縮性の付与魔術を施せば、戦闘中でも胸の揺れを完璧にホールドして、動きやすさを劇的に向上させられるんだ」
「運動性能の向上……さすがルディ、私たちの戦闘のことまで考えてくれていたのね。これなら動き回っても……大丈夫なのよね?」
「ああ、そうだね。アカネもデカいしな……」
「バッ、バカ!」
アカネが「フン、スケベ!」と嬉しそうに胸を張る。その反動でたわわな果実が揺れ、俺の視線が一瞬だけ釘付けになったのは言うまでもない。けしからん。
「……ん。これで激しく寝返りしても……」
キミカも巨大弓を抱え直しながら、満足そうにコクコクと頷いている。
「よし、とりあえず最初の試作品は……秘密を守ってくれたお礼に、お前たち3人の分から作ってやるよ。サイズを測りたいから、ちょっとこっちに来てくれ」
「「「……!」」」
一瞬で3人の顔が真っ赤に染まった。
「さ、採寸……主様が、直接ですか?」
「っ、べ、別に見られても減るもんじゃないし。ルディになら……」
「……ん、僕、服脱げばいいの?」
「脱ぐな脱ぐな。服の上から魔力感知で測るだけだから……あっ、遅かった。んー、ありがとうございます!!」
俺は心の中で泣いた。マジで歓喜の涙を流した。これ以上素晴らしい光景はないだろう。
慌てるアオイ、強がりつつも耳まで真っ赤なアカネ、そして躊躇なく服のボタンに手をかけて脱いでしまったキミカを止める事が出来なかった俺。
時間が止まったかのようだが……
バシュン、バシュンとキミカは気にしないで全裸で弓を撃つ。
なんと水面から魔物が出て来ていたようだ。寸分の狂いもなく迎撃するキミカは、少し満足そうに笑っていた。
俺はその弓の腕前よりも、弓を撃つ度に揺れる双丘に目を奪われていた。凄い揺れだな。やっぱり女性用の下着は必須だね。あんなに揺れるモノなんだ……




