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寝取られ裏切られた最弱テイマー〜逆境を跳ね除け相棒のスライムと最強へ成り上がれ。許して?やり直して?絶対にイヤだね〜  作者: 月鈴
オークションと新しい仲間

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セレスティアル・ガーデン魔術組

 ドドドッカーーーーン!!!


 もう、何個目のクレーターだろうか?

 魔力適性のあるメンバーを連れて来たのは初級ダンジョン【乾いた台地】だ。ほぼ砂漠みたいな土地だから魔法打ち放題だと言って連れてきたが……


「ニャハハ、妾は楽しくてしょうがないのじゃ。いけー、『狐火:焔』」


 姿が見えたばかりの魔物に対して火柱を上げるような容ズルい魔法を撃つ獣人の少女。

 身体能力も獣人なので高く、なおかつ唯一魔法も使える『天狐族』なんだ。

 見た目は可愛らしい少女なんだけどね……


「兄様、妾が倒したのじゃ……」


 そのサラサラした髪をした頭を俺に差し出し、撫でろと催催してくる。


「全く、あの年でこれほどの威力の魔法を使う者がいたとは……学園でもいませんでしたよ。負けてられませんね。『ファイアボール』『ウォーターガン』『エアカッター』『アースミサイル』」


 いくつもの属性を操り完璧に操作する白い髪の女帝。『白の女帝』ジェシカが魔法の弾幕を張る。


「ホントにね……エルフでもいなかったわよ。ジェシカもすごいけど私も負けてられない……『風神の矢』10連よ」


『蒼穹の月』ルーナが弓矢と魔法を合わせた複合技で敵を薙ぎ払う。

 もうね……やりたい放題だよ。この3人は魔法適性を付与させたスライムで……無しでも強いのにさらに底上げされて環境破壊兵器になっている。


 それだけではなくて……


「凍りなさい……『アイスフィールド』」


「ご主人様に良い所を見せないと……出遅れちゃう『サンダーボルト』」


 特殊魔法『氷魔法』を使う『フォルトゥーナ商会』副店長のセシルと、同じく特殊魔法『雷魔法』を使う店長のリネット。

 フォルトゥーナ商会組は魔法を使う娘が多い。ただ全員ではなく、狼の獣人のレナ、猫の獣人のミアなどは適性が無く、護衛の為に近づく敵を倒す役割だ。


【乾いた台地】はデコボコですっかりと様変わり……はしてない。既に砂漠だからね。しかし……


「居ましたぜ。会長、アイツらです。ここまでコケにした『フォルトゥーナ商会』のメンバーです」


 なんかチンピラ風な男に案内されて、ゾロゾロと汚らしい男達といかにも『成金です』という感じの装飾品などをジャラジャラ付けた中年男性が……


「ば、バカ。周りをよく見ろ。自ら爆心地へ足を踏み入れる……遅かったか……せめて苦しまず行ってくれ」


 その一団は魔法でバンバン撃っているクレーター密集地へズカズカと入っていき、まさにトリガーハッピー状態な女性陣の的になっていた。そこで言うしかあるまい。


 ヒュ〜・・・・ドッカァーン!


「汚い花火だったぜ!」


 煙が上がった先には、黒焦げになってピクピクと白目を剥いている成金男とチンピラたちの姿があった。

 言わんこっちゃない。トリガーハッピー状態で絶好調なうちの女性陣の射程範囲に、ドヤ顔でノコノコ歩いてくるからそうなるのだ。文字通り自業自得、俺でさえそんな所行きたくないのに……勇者かな?


「む? 兄様、何か落ちてきたのじゃ? 魔物か?」


「リン、触っちゃダメだ。手が汚れちゃうから……」


「む、そうか! ならば、もっと撫でるのじゃ!」


 狐耳をパタパタと揺らしながら、天狐族の少女……リンはポンと俺の膝に飛び乗ってくる。

 俺は苦笑しながら、そのサラサラな金髪と柔らかい狐耳の付け根を優しく揉み込んでやった。


「ふにゃぁぁ……兄様の撫で撫で、気持ちいいのじゃ……っ」


 さっきまで初級ダンジョンの地形を変えるような火柱を上げていたとは思えない、完全にふにゃふにゃになった可愛らしい声。このギャップは反則だと思う。


「……ずるいです、リンちゃんだけ。ご主人様、私も『サンダーボルト』でクレーターを3つ増やしました! 褒めてください!」


 リネットが雷魔法のバチバチとした余韻を指先に残したまま、羨ましそうに駆け寄ってくる。イヤ、クレーターの数を争ってないからね。


「私も……『アイスフィールド』で台地の一角を永久凍土にしておきました。ご主人様、冷たい飲み物でもいかがですか?」


 セシルまでも……氷で冷やしたグラスを差し出しながら、どこか対抗心を燃やすような瞳で俺を見つめてくる。


「いや、二人とも凄まじい成果だけどね? ここ初級ダンジョンだからって手加減してね? ギルドに怒られないか俺はちょっと心配だよ? 他の冒険者の迷惑とか……」


「大丈夫ですよ、ルディ。ここは元々ただの砂漠ですから。多少凹凸ができたところで『風でそのうち元に戻る』で押し通せます……いえ、押し通します」


 ジェシカが『白の女帝』らしいドヤ顔で話してくる。ジェシカもそういう顔するんだ。冷たい表情しかしないのかと……


「そうそう、エルフの知恵でも『砂は風で戻る』って言うわよ。……それよりルディ、私とジェシカの遠距離複合攻撃、どっちが凄かった?」


 ルーナまで弓を背中に担ぎ直し、期待に満ちた目で覗き込んできた。ルーナはエルフ族だけあってスラッとした体型だ。胸も……


(……やばい、全員スライムバフで強くなりすぎて、精神的にもテンションが上がり切っている……!)


 近接組のレナ(狼獣人)とミア(猫獣人)は、黒焦げになった成金一団の懐からちゃっかり財布や貴重品を回収しつつ、「ご主人様〜、こいつら前に商会を脅迫しようとした『敵対商会の刺客』のライセンス持ってましたニャ」「ぶっ飛ばして正解だったね〜」と呑気に報告してくる。


「ハァ……まあ、刺客なら容赦する必要もなかったか……さて、帰ろうか……」


『「「はーい!!!」」』


 爆心地に置き去りにされる『ガメツ商会』の商会長と雇われチンピラだった。

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