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寝取られ裏切られた最弱テイマー〜逆境を跳ね除け相棒のスライムと最強へ成り上がれ。許して?やり直して?絶対にイヤだね〜  作者: 月鈴


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12/20

川での死闘

 俺達は森での拠点作りは諦めて、森を抜けた先にある川を目指した。生きていく上で水は必ず必要になるからだ。

 森で登場する魔物は主にスライムとツノウサギだけだが、川は生態が違う。川には周りから水を飲みにくる魔物達や、水に潜む魔物など様々な種類がいる。


 俺はその危険性は理解しているつもり、だったけど……

 川岸で繰り広げられている死闘……今は目の前で熊型の魔物と狼型の魔物が争っている。

 見た事はなかったが熊型の魔物は『ワイルドベアー』筋肉質の腕から振り下ろされる爪は、一撃必殺の威力がある。

 狼型の魔物は『グリーンウルフ』。群れで行動していて、狩りをする。見事な連携で相手を弱らせてリーダーが、トドメを刺すのが狩りのやり方だ。狼型かぁ……左腕が痛んだ気がする。


 一匹のワイルドベアーに、数十匹のグリーンウルフ。

 ワイルドベアーの周りには、動かなくなったグリーンウルフが数匹。

 ワイルドベアーの爪が当たると、ほとんどのグリーンウルフは耐えられない。

 しかし、素早いグリーンウルフはスピードで、ワイルドベアーを翻弄している。


 グリーンウルフは引きつけ役と攻撃役を、上手く使い分けている。相当頭の良いリーダーなのだろう。

 ワイルドベアーも頑張っているがジックリと時間をかけて、グリーンウルフがワイルドベアーを削っていく。


「スゲ〜な。一対一ならワイルドベアーが強いけど数と連携でグリーンウルフが優勢だね」


 アオイを撫でながら観戦していた。最初に気がついたのはアオイだ。


「キュイ。キュイ」と俺に注意をするように、言ってきた。

 俺はそれに反応して辺りを確かめたが……異常は、ない?

 でも、アオイが気をつけろと言っていたという事は、何かがある。俺は中腰になりすぐに動ける準備をした。


「川か……」そう言った時に川から一筋の光? がグリーンウルフの頭部に当たり、そのまま突き抜けて俺の方に来た。


「ヤバい、避けられ……」


 あまりの速さに避けきれないと思ったが左腕に擬態しているアオイ分裂体が、近くの木に巻き付いて俺を引き寄せてくれて直撃は避けられた。ゴムみたいな感じだ。


 最初に当たったグリーンウルフはそのままの格好で崩れ落ちる。なんだ? 川から光が出たと思ったら攻撃された。

 そして、俺が避けた所が濡れている……水?

 圧力を加えた水を打ち出したのか……光に見えたのは水に反射した太陽の光だな。


 ワイルドベアーもグリーンウルフも動けなくなっている。全員が川に注目している中でアオイだけは分裂して分裂体にワイルドベアーの周りに散らばっているグリーンウルフの死体を吸収し始めた。


 〘疾走が規定値に達しました。疾走が使用出来るようになりました〙


 おお、疾走。アオイは足が無いから疾走は多分、俺のスキルになったはず。アオイは『コレで避けろ』って言いたいんだな。

 ワイルドベアーとグリーンウルフ、それに川にいる謎の魔物。

 最初に動いたのはグリーンウルフ達。数が多いから散らばって逃げる作戦だろうか……それぞれが別方向に逃げていく。


 それに合わせて、川から光の帯が打ち出される。

 その隙をついてワイルドベアーは、巨大な岩を持ち上げて川の中に投げ込んだ。

 凄まじい水しぶきが起こった後に、ガキーンと金属が当たったかのような甲高い音が響き渡る。


 音が止んで静かになった河面からは、鉄のような鈍色をした蟹? のような姿の魔物が出てきた。

 この時にはすでにリーダー含めてグリーンウルフの姿はなく、転がっているのは死体だけになっていた。


 鉄装甲の蟹……冒険者ギルドの図鑑で見た、アイアンクラブだと思う。この川のヌシと呼ばれる魔物で、鉄壁な甲羅と強力な水鉄砲を備えた要塞みたいな魔物。


 ワイルドベアーはこのアイアンクラブを、迎え撃つようだ。

 グリーンウルフとの戦いで、既にワイルドベアーはキズだらけ。アイアンクラブは先ほど投げ込まれた岩でへこんだ甲羅。お互いに万全ではないが、ワイルドベアーの方が不利に思えた……


「アオイ、回り込んで……」「キュイ!」


 アイアンクラブとワイルドベアーはお互いに攻撃をし合っているが、なかなかお互いに決定打がないまま時間が経つ。

 ワイルドベアーの攻撃は、アイアンクラブの甲羅に阻まれている。アイアンクラブも水から出てしまったので、必殺技の水鉄砲が出せない。


 その隙をついてアオイの分裂体が迫る。

 アイアンクラブもワイルドベアーもお互いの戦いに夢中で気がついていない。

 そこに紫色のアオイがアイアンクラブのへこんだ甲羅の間に、針ほどの細さにした触手を何本も打ち込んだ。


 ワイルドベアーも気づいて、紫色したアオイに一撃必殺技の爪を振り下ろす。アオイに触れたワイルドベアーと、無数の触手に突かれたアイアンクラブは、だんだんと動きが鈍くなってきて……三十分後にはこの場で動くのは、最弱魔物と言われているスライムだけになった。 


「キュイ、キュイ、キュ〜!」たぶん……えい、えい、おー。って言ってると思う。


 スゲ〜な、アオイ強いし可愛い。でも、俺は絶賛グリーンウルフと追いかけっこ中。疾走のおかけで、何とかなってるげどね。武器が弱すぎて、なかなか倒せない。

 木の棒ではそろそろキツイ……

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