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この一言に今度は陛下が固まってしまいました。話しかけても動かなかったリサを心配してのことだったのですが、叫びながらの拒絶を受けてしまいました。内心動揺です。どうしたらいいか悩んでしまいます。
やっとのことで言葉を紡ぎだします。
「いや、固まってたみたいだから大丈夫かと思って。すまん。驚かせるつもりはなかった」
申し訳なさそうな声色で言われ、リサもハッとします。自分が失礼な態度をとったと遅ればせながら気づきました。テンパっていたとしても中々のひどい態度だったと後悔します。申し訳なくていっぱいに今度はこっちがなってしまいました。そうするとまた沈黙の開始です。
って、お前ら!何度も何度も言わせんな!!黙るなよ!いや、わかるよ。確かに。現実こんな場所で初対面でこんな状況になったらこんだけ沈黙になるのは。だからっといって違うだろう!今は沈黙とか本当にいらないんだよー。進んでほしいんだよー。じれったいのは楽しいんだけどさぁー。イライラもするんだよ!早く進展してくれよー。
「・・・・・・あの・・・。すみません!さっきから・・その、失礼な態度ばっかで・・・」
「いや・・。大丈夫だ。気持ちはなんとなくわかっているしな。気にしなくていい。それより、本当に落ちそうだからもっとこっちにこい。気になって仕方がない」
陛下優しいですねー。どんなリサの態度も優しく流してくれて、そしてこっちのことを気にかけてくれる。紳士ですね。この国の最高権力者としては、模範的な人物ですね。うん。やるな!の一言ですね。
「一つきいてもいいか?」
おもむろに陛下が訪ねてきます。さっきよりも距離が近づいている2人です。5人は寝れるベッドと言っていましたが、左から1、2、3、4、5と番号をふったとすれば、最初はお互い1と5の位置にいたのですが、今は2と4辺りにいます。1人ぶんくらいしか間を空けていません。これは中々の進歩ですね。距離が埋まるのはいいことです。
「・・・・・・そんなに嫌か。俺が近づくの」
「・・・・・・・・・・・・えっ!」
おっと、ここでまた問題発言ですか。さっき紳士だなーと褒めたばっかだったんですが、私。どうした陛下。紳士ならそこは流すとこでしょう。無関心でいなくてはいけないとこでしょう。案の定というか、リサは思いっきり、動揺してるんですが。見てられないですよ、私。
「あ、あの・・別に、嫌とか、そういうんじゃ、なくて・・。す、すいません!緊張と動揺でどうしていいかわからなくて、それにこういうこと、その、慣れてなくて、テンパっちゃってて、それで、失礼な態度ばっかで、あの、その、本当さっきから、すみません」
「・・そうか。嫌われているのかと思ってたよ」
「へっ!?いや、そ、そんなことは、な、ないです・・」
顔を真っ赤にします。しかし暗がりなぶん、陛下にはそんなリサの顔は見えません。そのまま会話が続きます。
「そうか。じゃあ、もう少し近づいてもいいか?」
「えっ!な、なんで、ですか!?」
「慣れてないといっていたから、慣らそうかとおもって。・・ダメか?」
若干下手に出た弱く、甘えた声で中々の発言をします。ですが、そんな感じで尋ねられると断りにくいのが人間というものです。リサは戸惑いながら、快諾します。
「ダ、ダメってことは、その、ないんです・・けど・・」
「そうか・・」
ギシッとまたもやベッドが音を立てます。陛下が動いた証拠です。リサの内心ドキドキです。どうしたらいいかわかりません。ほんの数分前まではこんな展開になるなんて想像すらしてなかったです。だって端と端にいた2人ですよ。どうしたらここまで距離感が変わるもんなんでしょうか。不思議ですね。さぁ、中々ドキドキの展開になってきましたねぇ。初日の初対面の2人しては中々の進歩ではないでしょうか。うん、さっきとは打って変わっていい感じです!
「なぁ」
またもや陛下から話しかけられました。心臓がドキドキしすぎてとてもじゃないけど眠れそうにないと思っていたリサはまたもや驚いてしまいました。ビクッと大げさな位肩が跳ねます。その様子を感じた陛下は「ククッ」と少し笑いをこぼします。リサの行動行動が可愛く、おかしくてたまらないという感じですね。そんな陛下の笑い声を聞き少し恥ずかしくなりながら、陛下の続きの言葉を待ちます。
「手、つないでもいいか?」




