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リサはドキドキしています。緊張でどうにかなりそうです。侍女の声が聞こえてから、室内を歩く音が聞こえてきます。もうどうにかして逃げ出したいと思っています。そんなこと今更できませんが。
ずっと俯いています。そうしろと侍女に言われています。一応の礼儀作法は湯あみ後に教えてもらったみたいです。必要最低限ですが。陛下がそばに来て顔をあげてもいいというまでは、自分から顔をあげてはならないというものでした。お許しがでるまでは、顔を見てはいけないそうです。よって陛下が入ってきたという知らせを受けてから、ずっと俯いてます。ベッドの端に腰かけて。まぁ、きっと侍女に言われなくてもリサは俯いていたと思います。だって顔をあげて意気揚々と待つなんてとてもじゃないけどできる精神状態ではないですから。
ドキドキドキドキ。心臓の音が部屋の中に響いている気がします。フッと俯いた先に見えていた足元に影がかかった気がします。そして足音が自分の目の前で止まりました。なんとなく頭上に人の気配がします。リサの内心(ギャー!!)です。予想通りと言いますか、リサの目の前に陛下がたっています。散々、宰相から聞いていてロリコン、いやいや、小さいモノ好きの陛下です。待ちに待った?遭遇です。これから陛下からの声がかかり、二人の初顔合わせが行われようとしていますね。こっちもドキドキです。ワクワクもありますが。
・・・・・・・・・・・・・・・。
あれ?いつまで経っても陛下の声が聞こえてきませんね。おかしいなー。本来ならば声がかかって、おずおずとリサが顔をあげて、二人の運命的出会いーみたいな感じがもうすでに起こってていいくらいの時間が経っています。早い人だったら、もう18禁的なあれの世界に無理やり引きずり込んでしまっててもおかしくないくらいの時間ですよ。なんですか、この沈黙は?ほら、リサも怪訝そうに、どうしようか悩んでしまっているじゃないですか。
(ど、どうしたんだろう。さっきから何も言わないんだけど。あたしどうすればいいんだろう。もしかしてなんか間違った?!えっ、でも、ホント俯いているだけって言われたし。後は来た陛下にお任せしなさいって言ってたし。何々?ってかなんでこの前の人、微動だにしないの?逆に怖いっていうか、とてつもなく気になるんですけど。うわぁー、やばい。マジ気になる。でも顔上げるなって言われたし。陛下からお許しが出ないのに顔上げるのは失礼だって言われたんだよね。どうしようー!)
(でもこの沈黙、嫌すぎる。少しならいいかな。いいかな。うん。いいよね!そーっと見ればばれない!うん。大丈夫!そーっとそーっと)
自問自答の末、結論をだし、そーっと顔をあげます。しかし、想像より顔が上にありそうです。そんなに顔を上げなくても見えるかと思っていましたが、そんなことありませんね。思わず見上げるくらいの位置まで顔をあげます。そしてやっと顔まで目線がたどり着きました。
失礼を承知で、好奇心のまま顔をあげたリサの目に飛び込んできたのは、顔を真っ赤にさせた金髪の男の人でした。リサはびっくりしました。彼も俯くリサを見ていたのです。よって必然的に目がバッチリ合ってしまいました。リサは驚き慌てて元の位置まで頭を下げます。そして今度はリサの顔も真っ赤になりました。
何故かって。まぁ、目が合った恥ずかしさも勿論あります。しかしもう一つ。目の前に立っている男の人がとてつもなくイケメンだったからです。パッと見しかしていません。しかし、そのパッと見た感じはリサのドンピシャだったのです。前に話したリサの理想通りの顔でした。金髪に碧眼でした。正直「やばい!」が頭の中を駆け巡っています。さっきまでの気持ちとは裏腹にとても興奮してます。もう一度顔をちゃんと見たくて仕方ありません。そうなるとリサも強いです。女は度胸!のごとく意を決して話しかけます。
「あのっ!顔をあげてもよろしいでしょうか?!」
一応敬語です。ですが勢いがありすぎて敬っている感じが皆無です。その勢いに陛下も面食らったようで、どもりながら返事をします。
「あ、あぁ。顔をあげてくれ」
初めてで聞いた陛下の声。最高です。とんでもなくイケメンボイスですね。いい感じの低音。どこぞの声優さんがついているんじゃないかと思わしき声ですね。きっと声優業界でもやっていけますよ、この声なら。案の定間近で聞いたリサは聞き惚れてしまっていますね。さっきより顔を真っ赤にし、ついでに耳まで赤くなってます。気持ちはわかります。あの声はやばいですね。
声に聞き惚れながらゆっくりと顔をあげます。そしてやっと顔合わせです。さっきのは一瞬だったのでノーカンということで。いざ、対面です。
リサはポカーンとしてしまいましたね。無理もないでしょう。陛下やばいですよ!身長はリサがベッドに座っているせいか、正確にはわかりませんが、190㎝は超えているであろうと思われますし、胸や腕は程よく筋肉がついていて綺麗な印象です。女子の憧れ細マッチョです。毎日鍛えているんだなと想像つきます。そして顔はもうイケメン!!綺麗な切れ長の目、綺麗に筋の通った鼻、そしてサラサラの金髪、んで青い目。うん。なんかこれぞ『王子様』という容姿です。もうパーフェクトな感じです。不満なんて一切ないです。声もイケメンでしたしね。リサが掲げてた理想がそのまま現実に出てきた感じですね。
ポカーンとした後リサは真っ赤になりました。あー客観的に見てたら丸わかりですね。きっと一目惚れしたことでしょう。よかったですね。これで幸せになれるんじゃないですか。散々不安や怖いこと、無茶なこと言われてましたが、何のことはありません。好きなら結婚もそれ以上もオッケーじゃないですか。うん、よかったよかった。異世界に来たかいがありましたね。
ではこの後は、二人の寝室でのイチャイチャでも見ようとしますか。どんな感じになるんでしょうね。楽しみです。




