↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
レズビアンな暴君令嬢は、清楚系王子様になりたい  作者: 八ッ坂千鶴
第一章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
10/23

第十話 朝寝坊はいけませんよ

 それから、数日が過ぎました。


 今日も街はものすごく賑わっています。


 私はいつも通りにシャツとズボンを着こみ。


 そして、レイランを起こしに行きます。


 彼女はものすごく朝に弱いようで……。


「レイラン! 起きますよ!」


「ふぅ……すぴぃ……。ふぅ……すぴぃ……」


「おーきーまーすーわーよー!」


 私が彼女の背中に腕を通して、無理やり起き上がらせるのです。


 十二歳のわりに、体重が重いのですよ。


 それでも私には、へでもないですが……。


 しかし、なぜお父様は同室を嫌うのでしょうか。


 ルイス兄様はすぐに快諾してくださったのに、少し残念です。


「もう少し……もう少し寝かせてくだひゃい……」


「ダメです! もう朝食の時間を過ぎてますわよ!」


「え……。うぅん……、眠いでふ……」


 そんな彼女を置いて、私は無理やり彼女を立たせます。


 使用人二人に協力してもらい、着替えです。


 今日の彼女の服は、少し可愛めのワンピース。


 少しちかちかする水色と白のツートーンです。


 もう少しいい服はなかったのでしょうか。


 あとで、新しい服を用意しましょう。


 もし私と結ばれなかったとしても、彼女はあと一年で婚約者探しが始まります。


 その間に私のものにしたいですよ。叶うかはわかりませんが……。


「はい着替えは終わり、髪を梳かしますよ」


「うぅん……」


 まだ寝ぼけてますね。朝が苦手相手だと、ものすごく疲れます。


 それでも、私は充実しているので問題ないですが……。


 彼女は髪が短くていいですね。私の場合お父様が許してくれないのです。


 どうしてなんでしょう。立場が逆な気もします。


 男性的でありたいなら、髪は短くするべきです。


 少しずつ慣れていくとしましょう。


「梳かし終わりました、食堂へ向かいま……」


 ――バタリ……。


「ふぅ……すぴぃ……。ふぅ……すぴぃ……」


「寝ないでください!」


 こうなったら担ぎ上げていくしかなさそうですね。


 私は丸太を持ち上げるがごとく、担ぎます。


 そのまま食堂へ直行です。食事は必須、それをしなければ一日が始まりません。


 廊下には、まばらな使用人。私の後ろには、アリスがついてきています。


 アリスは私が嫌いなようです。どうも私の性格が苦手なようで。


 私が前世を思い出したのは、だいたい七歳くらいでした。


 元々アリスは私の付き人だったのですが、前世を思い出したあとの私に嫌気がさしたようで、


「アリアナ様。なぜ女を担いでいるのですか?」


「レイランが自分の足で動かないからに決まってるじゃない」


「重くないのですか?」


「これくらい余裕よ。アリスにはできないでしょうね」


 少し怒り気味になる私。そこにいちいち食い込んでくるのが、アリスです。


 廊下を歩いて、そこから数回曲がって、オレンジ絨毯の道へ。


 食堂の扉は開いていて、中から美味しそうな香りがしています。


 はぁ……。今日もパンですか。なんだか口が寂しいです。


 レパートリーが少ないのは、発展が進んでないからでしょうね。


「ほら、起きますよ!」


「うぅん……」


「はぁ、最初はよし。後はダメ。典型的なダメ人間ですね……」


 私はレイランを床に寝かせると、開いた手をぶつけます。


 ――バチン!


 起床入魂です。これで起きるでしょう。


 しばらく様子を見ます。するとどうでしょう。


「ふぅ……すぴぃ……」


 まだ寝てますね。どれだけ防御が硬いのでしょうか。


 もう少し強めに行きますと、歯が折れる心配があります。


 きっと彼女はそれを望まないでしょう。


 どうしましょうか……。タバスコでも鼻にぶち込みますかね……。


 早速やってみましょう。


「使用人。タバスコを持ってきてちょうだい」


「アリアナ令嬢。タバスコをどうされるのですか?」


「この寝ぼけ令嬢を起こすのよ」


「し、しかし……」


「早急にお願いするわ」


「は!」


 使用人が厨房へ行きました。


 数分すると、タバスコを持ってきて渡されます。


 自分の指に液を付けて無理やり口に入れると、予想通りむせ込みましたね。


 ようやく起きてくれたようです。ここまでお疲れさまでした。


「か、からぁーい……」


「貴方が起きなかったからですよ」


「ごめんなさい……アリアナさん……」


 これでしっかり反省したと思います。


 厄介な人ですね。ボクっ娘ってこんなものなのでしょうか。


 思っていたのと違い過ぎて、感覚齟齬がおきています。


 何はともあれ、遅めの朝食です。今日は博物館に行く用事もありますので。


 そして、国王への謝罪もしなければなりませんね。


 正直あの出来損ない王子とは顔も見たくないです。


 ただ見た目がいいだけのお飾りは不要です。


「今日の朝ごはん……なんか味がしないです……」


「それはそうよ」


「何を入れたんですか?」


「タバスコよ」


 隠し事はいけません。私は正直に答えます。


 レイランの意思も尊重したいですが、朝の時間は守ってもらいたいものです。


 そうなると、私ももう少し早く起きる必要がありますね。


 日の出と同時に起きた方が、楽できそうです。


「アリアナ。レイラン。早朝から騒がしいが……」


「あらお父様。おはようございます。レイランがなかなか起きなかったので、タバスコでいじめて差し上げました」


「た、タバスコだと……!? あれほど食べ物を粗末にするなと教え込んだにも関わら……」


 お父様には黙ってもらいましょう。腹パン一発お見舞いです。


 本当に弱いですね。あっという間にノックアウトしましたよ。


 今日も今日とて、晴れ日和です。これからは、私とレイランの二人で生きていく。


 それが、現実になりました。なんだか、嬉しいです。


 っと、ここで誰かが来訪したみたいですよ。


 私は食事を中断して、玄関に移動します。


 この伯爵家は、呼び鈴があります。玄関の呼び鈴は、屋敷内全体に響くのです。


 玄関に到着すると、そこにはこの前助けた奴隷商がいました。


 なにかあったのでしょうか。


「アリアナ様……。どうか、お助けください……!」


「なんですの?」


「私のもとで生活していた、子供が脱走したのです……!」


 なるほど、人探しですか。その子供が女なら何なりとしてあげます。


 今日も波乱の幕開けですね。元気にやっていきましょう!

これで、第一章は完結です。


次回から第二章です。宜しくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。