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49/51

#49

“どうするのじゃ、ロイド。分は悪そうじゃぞ”


 攻撃を防がれるシルヴィさんと攻撃をかわされるグリフィン。一見互角に見えるが、決定的な差がある。それは体力だ。


(あんなデカい魔物と細いシルヴィさんじゃ体力が違いすぎる。しかも俺達はあの犬型の魔物と戦ったばかりなんだ)


 援護しなきゃと思うが、グリフィンはB級の冒険者パーティーが戦うような相手だ。今の俺達が下手に割り込んだら邪魔になる。


(何とかアイツを地面に引きずり落とせたら……)


 もしくは一瞬動きを止めるのでもいい。そうすればシルヴィさんが決めてくれるはずだ。


(いつもならオーレリアの力を借りて不意打ちすれば一発なんだけど、アイツは空にいるからな……)


 スキルを得て空に向かって攻撃することは出来る。が、グリフィンとのレベル差を考えると動きを止めることさえ出来ないだろう。


(何かないか。何か……)


 グリフィンに隙を作る方法……グリフィンを空から落とす方法……


(っ! これは!)


 原作知識が降りてきた!


(これなら〈等価交換〉で用意出来る。けど……)


 問題なのはシルヴィさんにも影響が出てしまうことだ。チャンスを生かすには事前に作戦を伝えないと!


(オーレリア、頼めるか?)


”出来るかどうか分からぬが……良いのか? 妾のことを教えたら、リタ達と秘密で話をしていたことがばれてしまうぞ?“


 確かにそうだ。そして、秘密で話しているのが分かれば俺達が何かを隠しているのかが分かってしまうだろう。俺達はそれを避けるために今まで頑張っていたんだが……


(それでもいい。頼む!)


“分かったのじゃ!”


 後はタイミングだ。グリフィンがこちらを向いた瞬間に……


「はっ!」


 ザクッ!


 俺の前にいたリタが投げたナイフがグリフィンに刺さる。傷は浅いが、奴はこっちを向いた!


(シルヴィさんとシンシアの位置も完璧……ナイスだ、リタ!)


 オーレリアがみんなに作戦を伝えてくれていたおかげだな。よし、今だ! 俺は〈等価交換〉で出した切り札をグリフィンに投げつけた!


 バッ!


 光が閉じた瞼さえ貫いてくる。光で魔物の目をくらませるアイテム、閃光弾だ。グリフィンがこいつを飛行中に食らうと……


「ギャァァァ!」


 グリフィンが悲鳴を上げながら、地面に落ちてくる。上空から俺達の動きを捉えられるくらい目の良い奴には閃光弾は俺達以上にダメージがデカい。視覚だけでなく、平衡感覚まで麻痺してしまうのだ!


「ッ!!!」


 鬼人の面を被ったシンシアがグリフィンの翼に剣を突き立てる! そして……


「止めですッ!」


 シルヴィさんの一撃がグリフィンの固い頭蓋骨を貫いた!


「アァぁぁ……」


 グリフィンの動きが止まった。やったぞ!


「シンシア、シルヴィさん、怪我は?」

「私は大丈夫です。えっと……」


 シルヴィさんが驚いた顔で鬼人の面を被ったシンシアを見る。まあ、そうだよな。俺も最初はびっくりしたもんな。


「……私も大丈夫です、兄様」


 鬼人の面を外したシンシアはそう言って笑顔を見せた。鬼人の面を使ったんだから体に負荷がかかっていないはずはないが、今のところは大丈夫……ってところか。


(後でマッサージくらいはしてやらないとな)


“妾もじゃぞ!”


 すかさず口を出して来たオーレリアも活躍してくれた。まあ、まだ終わってないけど……


「ロイドさん、話があります」

「はい」


 だよな。オーレリアの存在にシンシアの鬼人の面。どちらも事情を詳しく話さないと納得してもらえないだろう。俺個人としてはいっそ全部話してしまいたい気持ちもあるが、シルヴィさんには副ギルド長としての立場がある人だ。今後の皆のことを考えると難しいところだ。


「グリフィンは本来こんな場所にいる魔物ではありません」


 あれ……俺達の話じゃないのか?


「恐らくこのグリフィンは人に使われている魔物です。私達をつけていた犬型の魔物もそうでしょう」


「「「!!!」」」

 応援大感謝! 読んで頂いている皆様への感謝をパワーに変えて次話も爆速執筆中ッ! 


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