005話 お母様の尋問
しばらくして魔王様も目を覚まされましたが、とにかく自分の部屋に戻るといって私の部屋を後にしました。
「魔王になりたくない」
そう漏らした魔王様と、まだまだお話をしたいことがいっぱいありましたが「急ぐ必要はない。これからも話を聞いて、ゆっくり仲良くなっていけばいい」と私は自分に言い聞かせ、魔王様を部屋から送り出しました。
魔王様を見送り、部屋の扉を閉めると───
(……───おいっ!)
お母様の一喝でした。
まるで扉を閉めたことが合図であったかのようなタイミングでした。
私はドキリとして身体をこわばらせました。
「あ、あら、お母様……! お、おはようございます~!」
(そんな挨拶などいらん! 魔王は!? 魔王はどうした!?)
お母様は厳しく問いただしてきました。
「ど、どどど、どう……とは……?」
(とぼけるでないっ! 昨晩、魔王が部屋を訪ねてきたであろう! そのあとの事じゃ! 魔王をどうしたのじゃ? ちゃんと追い返したのであろうな!?)
こ、これはやばいです……! お母様は凄い剣幕です……!
ここはなんとお答えすべきなのでしょうか?
(まさか部屋に入れたりはしておらぬじゃろうな……?)
ギロリとした懐疑的な目で見据えられているようで、私は冷や汗と脂汗が全身から噴き出しました。
しかし、どうやらお母様は私が魔王様をお部屋に入れ、お話を聞き、添い寝をしたことは知らないようです。
このまま黙って知らぬ存ぜぬで通しましょうか?
でも嘘がバレたらとても怖いことになりそうです。それならいっそ正直に白状してお叱りを受けた方が良いのでは……?
私がどうしようか悩んでいると、部屋のドアがノックされました。
とても力強く、少し乱暴とも思えるノックでした。
「あ、あらら? だ、誰でしょうか? すみません、お母様。お客様のようですのでお出迎えしないといけないです。おほほほほ」
私は話を逸らそうと、そういって扉に駆け寄りました。
「はい~? どちら様でしょうか~?」
私がそう尋ねると「俺だ。ネフェル。グランダムだ」とのお返事でした。
いやー。やっぱりお母様に問い質されちゃいましたね。
これはピンチです。
なんとお返事をするか、よく考えなくてはいけませんね(ひえ~
しかし、ここで来客とは良いタイミングでした。
来客対応で時間を稼ぎ、その間にお母様へのお返事を考えましょう♪
という事で、ここからしばらく「三人の王子」のターンとなります。
( ᵕᴗᵕ )
三人の王子は心優が魔王様の謁見の間で目覚めた際に、顔を覗き込んでした三人です。
彼ら三人を深堀していきますので、どうかどうかお楽しみにしていただけますと幸いです。
皆さまのご期待にそえるよう頑張ります~!
୧(˃◡˂)୨




