16話 サブマスとのお話生活
「レード君、シルド君。クライフ=ローレン様を護衛してくれて本当にありがとう。」
「俺たちは自分の気持ちに正直に従ったまでのことです。」
「私も、最後まで見届けたかったわけですし。」
「しかしそれが、ギルドのミスを最小限に抑えてくれたのだ。感謝以外の何物でもないよ。」
「「ではその感謝。謹んで受けとらせていただきます。」」
「そうしてくれると助かる。
今回君たちを呼んだのは、今回の護衛の件もだが、もう一つ…君たちの評価についてなんだが。」
いつも高評価してもらってたと思うが何か不手際でもあっただろうか。
「シルド君、悪い評価ではないから心配しなくてもいい。」
「俺、顔に出てました?」
「少し…ね。逆に悪い評価が一切ないことが驚きだよ。」
「シルドが精いっぱい頑張った結果です。」
「レードも頑張ってくれたじゃないか。」
「うん、いいコンビだね。」
「「恐縮です…」」
「それに今回の依頼ではニャルム嬢も頑張ってくれたみたいだね。」
「恐縮です。[ニャ]」
「いつもの口調で構わないよ。」
「…はいですニャ。」
「これからもこの二人を支えてあげて欲しい。」
「もちろんですニャ。」
「話を戻そうか。
現在、依頼の評価として依頼主に★を5つまで書いてもらうようにしているが、君たちの評価は常に★5つ。しかしながら非公式な評価においては★10個というものが報告に上がっている。」
終了証明書の内容はニャルムさんがまとめてくれた資料を見ていたが★10個があったとは。
「で、この★による評価システムについて『加算評価欄』というものを追加する案を現在検討中なのである。」
俺たちのせいで世話掛けちゃってるのかな?
「シルド君が心配する事じゃない。」
また顔に出てた?
「いい評価に対する満足度の加算なのだから。これによってギルドに対する評価が上がれば自然と依頼が増え、ギルドが潤うというものだ。」
…
「ただ…クライフ様の護衛終了報告で再検討の必要が出てきたわけだが。」
デーブルに出されたのは今回の依頼終了証明書だ。そういえば伯爵様。何か追記されてたな。なになに?
『★5つでは足らん。★20を送りたい気分である エドワルド=ロレンス伯爵㊞』
何書いちゃってるの!伯爵様!
「蝋印まで押されてたらさすがに無視できないのでね。何をしたのか知らないが伯爵様に気に入られたようだね。」
いや、その顔は知ってるでしょ。
「これから緊急会議なのだが決まるまで数日、王都には滞在してもらいたい。宿はギルドで手配済みだ。もちろん宿泊費ギルド持ちで。」
「ありがとうございます。数日後、クライフ様がロレンス領まで帰られるということで、その際の護衛を指名していただくことになっております。」
「わかった。宿については受付で聞いてほしい。あと、ドゥーブルで始めたギルドジャケットだが冒険者ギルド自身の標準仕様となることが正式に決まったよ。」
「それは…すごい。」
「その上、君たちの濃い青色は『グロップブルー』として商業ギルドに登録された。そして同じジャケットはオーサン君にも届けられる予定だ。」
オーサ兄もこれを着るのか。
今度会ったら3人で並んで写真を…画像記録の魔道具がないか探してみよう。
「このジャケットは私たちだけの色なんですね。」
「レード、落ち着いて。ちなみにその『グロップブルー』の予備のジャケットありますか?」
「あるけどシルド君、まだそのジャケット、まだ大丈夫そうだけど。」
「いえ、ニャルムさんに着せてあげようかと。」
「え?」「ニャ?」
「ニャルムさんはギルド職員ですが、この護衛では仲間として旅をしてきました。『グロップブルー』なんて俺たちの姓のことを考えて付けてくれたんでしょうけど、姓ではなく仲間としての色としたいのです。」
「シルド。ニャルムさんは確かに仲間だけど…」[シルドとのおそろいが~]
「もちろんドゥーブルに帰れば職員ジャケットを着ることになるが、こうやって3人で行動するときは仲間として一緒にいたいんだ。」
「……仕方ない。シルドの頼みだもんね。」
「いいですかサブマス。」
「…[なるほどね…これが★10…いや★20の要因か〕わかった。」
レード用に縫製された予備ジャケットをニャルムさんが羽織る。
うん、よく似合ってる。
「改めてニャルムさん。よろしく。」
「ニャルムさん。よろしくね。[相棒の座は渡さないから]」
「よろしくお願いしますニャ[まとめて面倒見るから心配無用ニャ]」
二人ともしっかり握手して…絆が深まったようだな。
「それでは、俺たちは失礼します。」
「「失礼します」ニャ」
今後『青鬼伝説』に「青虎」が加わる…かもしれない。
展開具合
青ジャケ二人組冒険者に青ジャケ猫獣人が加わる。
↓
青鬼兄弟(または夫婦)が青猫を飼っている。
↓
鬼なんだから猫じゃないだろもっと強い虎だろ
↓
青鬼兄弟(または夫婦)が青虎を使役している。




