8話 宿場町補給生活
「さて、この町で飼葉や食料を調達してきます。」
「食料でしたら俺が…」
「だからと言って甘えてばかりじゃいけません。それに市場調査も大事な仕事の一つです。」
「それでしたらお供します。調達した荷物運びが必要でしょ。」
「しかし…」
「市場調査も大事な仕事の一つです。冒険者にとっても。」
「…1本取られましたね。よろしくお願いします。」
「ツワイスの近くに湖があってそこで養殖した魚が市場で売られているんですよ」
「ではそれを夕食にしましょう。」
「いいですね。では私が買いますから、シルドさん、料理をお願いします。」
「わかりました。」
マス類がいっぱいあったな。
俺が『ファイス』が使えるって言ったら、手ごろなサイズを7匹も買ってもらったぞ。
何がいいだろう?ホイルがないからホイル焼きは無理だが、オーソドックスに香草焼きならできそうだな。
いろいろ足らないものを買い足して、飼葉売り場へと足を延ばしたら…
「なんて値段なんです?通常の5倍の価格なんて。」
「買わなくてもいいんだぜ。馬が飢え死にするだけだかんなぁ~~」
ぼったくり屋である。
まあ、ぼったくるにしても限度があるな。
「クライフさん、ここで買う必要はありませんよ。飼葉なら俺たちの馬車から出しましょう。」
「馬はそれぞれの持ち物です。そこまでシルドさんに甘えてしまうのは…」
「だって馬がかわいそうじゃないですか、こんな発酵もしていない虫の湧いた草なんて。コウフィン商会の飼葉なら半分以下の値段でもっといいものが買えますから。」
サービスしてくれた圧縮飼葉は、売値や原価ぐらいは把握している。それに味もサンダとガイに聞き取り済みだ。(道草より格段にうまいとのことだ。)
確かに通常の飼葉よりは少々高いが圧縮率(1/3)と馬の食いつき、消化を考えるとそれほど高いものではない。
「多めに積んでいますからね。それにビクセンに着いたらコウフィン商会に行ってみましょう。俺もそちらで帰りの補給をするので。」
「そんな大店。私が行っていいんでしょうか。」
「ドゥーブル支店では俺たちのような冒険者に対しても親切に応対してくれるいい店ですよ。俺の補給の話も行ってるようですから一度のぞいてみましょう。」
「さっきの商人。結局買わなかったな。」
「一緒にいた冒険者、あれは護衛か?」
「でもよう『コウフィン商会』に伝手があるように聞いたぜ。そんな奴は本当ならA級以上だろ? あれの見た目、まだまだひよっこだぞ。」
「護衛ならC級以上のはず。さしずめ、どこかのお坊ちゃんがその伝手利用してランクアップしたんじゃねぇの?」
「あんな目立つジャケット羽織ってるんだ。気持ちはA級ってか。」
「それならうまいカモだな。門の連中にあいつらの情報確認次第、お頭に連絡するように伝えろ。」




