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『盾』役者の生活  作者: 愉魅夢
二ーフ村のグロップ孤児院
27/60

7話 少年期の剣術生活

「さて、レードはどこまで魔法が使えるようになりました?」


あれから、何日かして、レードは初歩魔法なら一通り魔法が使えるようになっていた。


「えーと『チャッカ』『ファイヤーボール』『ミテル』『テッカ』『ツブト』『フールド』です」


『フールド』は再現が難しかったので火魔法で螺旋○を模して見せ、それを風魔法で再現させたのだった。

ちなみに火魔法での螺旋○はシャレにならない威力となったのでこれは黙っていよう。

(高速回転エネルギーの一部が熱エネルギーに変換、蓄積されてゆき…)


『ドラマル』再現についてはまだ試験中だ。




「では今日からは剣術も勉強してゆきましょう。」



今日は、過去に騎士をやっていたという隣村のトイナさんが来てくれる日だ。

オーサ兄やアルデ兄はそのたびに指導を受け上達していっている。

遠目でその様子を見ていたが、対面するのは初めてだ。


「君たちが新しく洗礼を受けた二人だね。俺の名はトイナという。よろしく頼む」


初対面では印象が大事だ。騎士っぽくしっかり挨拶しておこう。

しっかり背筋を伸ばして。


「はい!自分はシルド=グロップであります!よろしくお願いします。」

…兵隊風になってしまった。


「レード=グロップです。よろしくお願いします。」

「元気な返事だ。毎日とはいかないが何日かに一度、剣術を見てあげよう。さて使用する武器だが、最終的には君たちの個性に合った武器となるが、まずは一通り習っていこう。最初はショートソードだ。」


うむ、実に現実的だ。通常はショートソード+体力づくりから始めるものらしい。

だがやはりなじみのある持ち手の武器から始めたいな。


「トイナ先生。先にロングソード(両手持ち)から初めてもらってもいいですか? そこからショートソード+盾の歩兵剣術への流れで。」


俺の『知識』では『剣道』というものがあった。これ自身はスポーツであり実践的ではないのだが、今の自分には持ち方等なじんでいるので提案してみた。そこから剣闘術を学ばせてもらおうと思っている。


「…そういった教え方もあるのだが、体力的に…森を駆け回れるくらいなら大丈夫か…」

「レードもそれでいい?」

「…シルドがそれでいいのなら私もいいよ」

「ということで先生、よろしくお願いします。」

「お願いします。」


「わかった。シルド君からの提案だ。弱音を吐いても手は緩めないからね。」

「「はい!」」


その日からロングソードの型練習が始まった。



=====

教会は孤児院としての役目以外に、学校(寺子屋)保育所の役目も持っている。

前出の魔法鍛錬もしていたが、読み書き算術も習っていた。

だが現在は、俺とレードは授業免除してもらっている。

俺の場合、『知識』のおかげで理解が早くその上、数字アラビヤックがアラビア数字そのものだったので学ぶ必要がなかったこと。

レードは、夜な夜な語る俺の『知識』を吸収した結果。(なんてチートな)

1ヶ月も立たないうちに「授業不要」と判断されたためである。


その結果、空いた時間は村の手伝いに充てられる。

で、ここ数日はモッコスさん家の手伝いだ。

モッコスさんはこの村の木工も担当(半農半工)していて、木工の仕事が入ると手伝いの要請が来るのだ。


「モッコスさん畑仕事終わりました。」

「シルド坊、ご苦労さん」

「工房も掃除しましょうか。」

「いつも悪いねぇ。助かるよ」

「で相談なんだけど、この木くず、鉋屑とこの膠クズをいただけますか?」

「いいけど何に使うんだい。膠クズなんて木くずが混じっていて接着に使えないよ」


膠は接着や補強に使われるが、塗るときに垂れた物なんかは再利用不可の認識だが…


=====


「先日言っていたことだが、ロングソードの型もほぼ習得できたので、今日より歩兵剣術を教えようと思う。…のだが、今シルド君が右手につけている盾は………フィーン王国のルーフィン騎士団発祥の『ゴッドブレイク』という剣盾に似ているが…そんなものどこにあったんだい?」

「ただ、盾で防ぐだけではなく、攻撃できた方がいいと思って、盾と剣をくっつけて見たんですが…」


俺の『知識』の中に某神鳥変形古代ロボ(ライディーン)が持っていた剣盾があったので、ショートソードをベースに集積材(鉋屑等+膠)で固めてみた。固める際には闇魔法で空間に雄型雌型を作り間を熱を加えながら圧縮をかけたのでFRPほどではないが通常の木の盾より強度が出たと思う。


ルーフィン騎士団発祥の『ゴッドブレイク』???

『知識』とは多少名称が違うが、すでに作った人がいるのか。


[自作なのか]

「ちょっと見せてくれ」


装備済みなのでそのまま右腕を差し出すと


<コン!コン!>とこぶしでたたき。


「軽くて丈夫そうだな。しかしこの剣盾については私では教えることができないので、しならくはシルド君にはただの円盾とショートソードとしての剣術を教えることとするよ。いいかい?」

「はい」



[ただ、この盾はルーフィン騎士団では土属性の標準装備だったと聞く。この子は火属性だ…使いこなせるだろうか…]

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