表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
影の盗賊(シャドウ・シーフ)  作者: A-LIGHT(I lie)


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
628/660

第492話 「盗めなかった真実」

 地下施設。


---


 赤い警報灯が、


---


 静かに点滅している。


---


 ゼロ。


---


 二十年前に消えた伝説の怪盗。


---


 その姿を前に、


---


 クロノは動けずにいた。


---


# ◆クロノ


---


 拳を握る。


---


---


「……なぜだ。」


---


# ◆ゼロ


---


 静かに振り返る。


---


# ◆クロノ


---


「なぜ、今まで姿を隠していた。」


---


---


「私は……。」


---


---


「お前が死んだと思って。」


---


---


「怪盗を止めるために生きてきた。」


---


# ◆ゼロ


---


 少しだけ目を伏せる。


---


---


「知っている。」


---


# ◆クロノ


---


「なら……!」


---


# ◆ゼロ


---


 遮るように言う。


---


---


「だから戻ってきた。」


---


---


「私の失敗を。」


---


---


「次の世代に押し付けないために。」


---


# ◆静寂


---


 アルトは二人を見る。


---


---


 長い時間をかけて、


---


 壊れてしまった関係。


---


 それでも、


---


 まだ切れていない絆。


---


# ◆アルト


---


「二十年前。」


---


---


「何があった。」


---


# ◆ゼロ


---


 しばらく黙る。


---


 そして、


---


 古い予告状を広げた。


---


# ◆ゼロ


---


「私は。」


---


---


「世界最大の不正を暴こうとした。」


---


# ◆映像


---


 地下施設の壁に、


---


 二十年前の記録が映し出される。


---


 巨大企業。


---


 政府機関。


---


 裏で繋がった権力者たち。


---


 そして、


---


 その証拠を盗もうとする一人の怪盗。


---


# ◆ゼロ


---


「この証拠が公になれば。」


---


---


「多くの人間が救われると思った。」


---


# ◆クロノ


---


「だが。」


---


# ◆ゼロ


---


 うなずく。


---


---


「私は選択を間違えた。」


---


# ◆静寂


---


 映像が切り替わる。


---


 炎。


---


 崩れる建物。


---


 逃げ惑う人々。


---


# ◆ゼロ


---


「証拠を奪うことだけを考えた。」


---


---


「そこにいた人々を見る余裕がなかった。」


---


# ◆アルト


---


 黙って聞く。


---


# ◆ゼロ


---


「結果。」


---


---


「証拠は失われなかった。」


---


---


「だが。」


---


---


「救えなかった人がいた。」


---


# ◆クロノ


---


 目を伏せる。


---


---


「だから……。」


---


---


「私が怪盗を裁く必要があると思った。」


---


# ◆ゼロ


---


「違う。」


---


---


「クロノ。」


---


---


「お前は。」


---


---


「自分を許せなかった私の代わりに。」


---


---


「怪盗を憎むことで逃げていただけだ。」


---


# ◆沈黙


---


 クロノの表情が揺れる。


---


# ◆クロノ


---


「……違う。」


---


# ◆ゼロ


---


「なら答えろ。」


---


---


「なぜ二十年も。」


---


---


「私を待っていた。」


---


# ◆静寂


---


 クロノは答えられない。


---


# ◆アルト


---


 ゆっくり口を開く。


---


---


「お前ら。」


---


---


「まだ終わってないんだな。」


---


# ◆二人


---


 アルトを見る。


---


# ◆アルト


---


「ゼロは失敗した。」


---


---


「クロノは止めようとした。」


---


---


「でも。」


---


---


「どっちも本当は。」


---


---


「同じものを守ろうとしてた。」


---


# ◆ラスト


---


 その瞬間。


---


 地下施設の最深部から、


---


 新たな警告音が響く。


---


# ◆システム


---


『最終保管庫、開放。』


---


『封印資料、確認。』


---


『資料名――』


---


 一拍。


---


『怪盗アルト誕生記録。』


---


# ◆アルト


---


「……俺?」


---


# ◆ゼロ


---


 表情が変わる。


---


---


「まさか。」


---


# ◆クロノ


---


「そんなものが……。」


---


# ◆ゼロ


---


 静かに呟く。


---


---


「アルト。」


---


---


「君は知らない。」


---


---


「君が怪盗になった理由には。」


---


---


「二十年前の事件が関わっている。」


---


――続く。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ