第468話 「怪盗の代償」
静寂。
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アルトの手の中で、
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一枚の紙が黒く染まっていく。
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# ◆アルト
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ゆっくりと紙を見つめる。
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◆小さく
「終わりが……。」
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「俺を盗む?」
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# ◆エンディング
---
首を横に振る。
---
---
◆静かに
「違います。」
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---
「終わりは盗み返すだけです。」
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# ◆アルト
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「盗み返す?」
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# ◆エンディング
---
白い本を閉じる。
---
---
◆続き
「世界には均衡があります。」
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---
「始まりがあるから終わりがある。」
---
---
「奪われたなら。」
---
---
◆核心
「必ず奪い返される。」
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# ◆静寂
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アルトはポケットから、
---
破り取った最後のページを取り出す。
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---
その紙は、
---
少しずつ灰になり始めていた。
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# ◆怪盗ノーネーム
---
静かに言う。
---
---
◆一言
「返そう。」
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# ◆アルト
---
笑う。
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---
「嫌だ。」
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# ◆全員
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「……。」
---
# ◆アルト
---
◆続き
「このまま返したら。」
---
---
「何も変わらねぇ。」
---
---
◆核心
「盗んだ意味がなくなる。」
---
# ◆オーサー
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アルトの言葉に目を見開く。
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# ◆アルト
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「終わりは必要だ。」
---
---
「でも。」
---
---
「誰かに決められた終わりは嫌なんだ。」
---
# ◆フットノート
---
静かにうなずく。
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---
「だから、あなたはページを破った。」
---
# ◆アルト
---
「そうだ。」
---
---
◆一言
「終わりを消したかったんじゃない。」
---
---
◆核心
「終わりを、自分で選びたかった。」
---
# ◆静寂
---
その言葉を聞いた瞬間。
---
エンディングの白い本が、
---
ひとりでに開く。
---
最後のページに、
---
新しい一文が刻まれる。
---
> **結末は与えられるものではない。**
>
> **選び取るものである。**
---
# ◆エンディング
---
静かに目を閉じる。
---
---
◆小さく
「……そうでしたか。」
---
---
「私は長い間、勘違いをしていました。」
---
# ◆異変
---
アルトの手の中のページが、
---
黒から白へと変わっていく。
---
---
そして、
---
誰にも触れられていない最後の一行が現れる。
---
> **この結末を書くのは、作者ではない。**
---
> **この結末を選ぶのは、怪盗である。**
---
# ◆ラスト
---
アルトは静かに帽子をかぶり直す。
---
---
「なら。」
---
---
「最高の結末を盗みに行く。」
---
その言葉とともに、
---
忘却図書館の最奥で、
---
最後まで閉ざされていた扉がゆっくりと開き始めた。
---
その先に待つものは、
---
"誰も見たことのない結末"。
---
怪盗アルトにとって、
---
最後にして最大の盗みが始まろうとしていた。
---
――続く。
# シャドウシーフ:レガシー 第二部
## 第30話「怪盗の代償」
静寂。
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アルトの手の中で、
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一枚の紙が黒く染まっていく。
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# ◆アルト
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ゆっくりと紙を見つめる。
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◆小さく
「終わりが……。」
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---
「俺を盗む?」
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# ◆エンディング
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首を横に振る。
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◆静かに
「違います。」
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「終わりは盗み返すだけです。」
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# ◆アルト
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「盗み返す?」
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# ◆エンディング
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白い本を閉じる。
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◆続き
「世界には均衡があります。」
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「始まりがあるから終わりがある。」
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「奪われたなら。」
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◆核心
「必ず奪い返される。」
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# ◆静寂
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アルトはポケットから、
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破り取った最後のページを取り出す。
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その紙は、
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少しずつ灰になり始めていた。
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# ◆怪盗ノーネーム
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静かに言う。
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◆一言
「返そう。」
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# ◆アルト
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笑う。
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「嫌だ。」
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# ◆全員
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「……。」
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# ◆アルト
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◆続き
「このまま返したら。」
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「何も変わらねぇ。」
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◆核心
「盗んだ意味がなくなる。」
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# ◆オーサー
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アルトの言葉に目を見開く。
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# ◆アルト
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「終わりは必要だ。」
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「でも。」
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「誰かに決められた終わりは嫌なんだ。」
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# ◆フットノート
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静かにうなずく。
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「だから、あなたはページを破った。」
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# ◆アルト
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「そうだ。」
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◆一言
「終わりを消したかったんじゃない。」
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◆核心
「終わりを、自分で選びたかった。」
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# ◆静寂
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その言葉を聞いた瞬間。
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エンディングの白い本が、
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ひとりでに開く。
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最後のページに、
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新しい一文が刻まれる。
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> **結末は与えられるものではない。**
>
> **選び取るものである。**
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# ◆エンディング
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静かに目を閉じる。
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◆小さく
「……そうでしたか。」
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「私は長い間、勘違いをしていました。」
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# ◆異変
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アルトの手の中のページが、
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黒から白へと変わっていく。
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そして、
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誰にも触れられていない最後の一行が現れる。
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> **この結末を書くのは、作者ではない。**
---
> **この結末を選ぶのは、怪盗である。**
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# ◆ラスト
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アルトは静かに帽子をかぶり直す。
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「なら。」
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「最高の結末を盗みに行く。」
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その言葉とともに、
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忘却図書館の最奥で、
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最後まで閉ざされていた扉がゆっくりと開き始めた。
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その先に待つものは、
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"誰も見たことのない結末"。
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怪盗アルトにとって、
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最後にして最大の盗みが始まろうとしていた。
---
――続く。




