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影の盗賊(シャドウ・シーフ)  作者: A-LIGHT(I lie)


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599/616

第457話 「境界の番人」

 崩壊する白い空間。


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 巨大な存在が、


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 静かに一歩を踏み出す。


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 その一歩だけで、


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 空間の亀裂がわずかに閉じていく。


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# ◆アルト


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◆小さく


「世界を直してる……。」


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# ◆オーサー


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 表情を曇らせる。


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◆静かに


「違います。」


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◆続き


「修復しているのではありません。」


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◆一言


「切り捨てているのです。」


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# ◆異変


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 番人が右手を掲げる。


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 その指先から白い光が広がる。


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 光に触れた亀裂は消える。


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 しかし同時に、


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 亀裂の向こうに見えていた世界も、


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 丸ごと消滅していく。


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# ◆レイン(通信)


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「世界ごと……!」


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# ◆アーカイブ(通信)


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◆低く


「修復ではありません。」


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「不要と判断した可能性を削除しています。」


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# ◆番人


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『境界維持』


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『不要世界』


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『削除開始』


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# ◆アルト


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 短剣を握る力が強くなる。


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◆低く


「ふざけるな。」


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# ◆番人


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 感情はない。


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『世界総数』


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『減少』


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『安定率』


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『上昇』


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# ◆オーサー


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 目を閉じる。


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◆小さく


「……昔の私と同じです。」


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# ◆アルト


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 オーサーを見る。


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# ◆オーサー


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「世界を救うためなら。」


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「何かを切り捨ててもいい。」


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◆続き


「私はそう考えていました。」


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◆一言


「でも違った。」


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# ◆フットノート


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 万年筆を握り直す。


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◆静かに


「オーサー。」


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「命令を。」


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# ◆オーサー


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 ゆっくり首を振る。


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◆一言


「ありません。」


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◆続き


「今回は。」


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◆核心


「私も戦います。」


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# ◆アルト


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 笑う。


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◆一言


「やっと仲間らしくなったな。」


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# ◆戦闘開始


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 アルトが飛び出す。


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 番人の懐へ一気に踏み込む。


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# ◆番人


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『迎撃』


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 光の刃が無数に展開される。


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# ◆フットノート


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 万年筆を走らせる。


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> **※光刃はアルトの右側を通過する。**


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# ◆異変


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 光の軌道がわずかに逸れる。


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# ◆アルト


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「助かる!」


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# ◆オーサー


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 原稿を開く。


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 ページに新しい一文を書き込む。


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> **希望は、一人では成立しない。**


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# ◆白い文字


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 その文章が光となり、


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 アルトの身体を包む。


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# ◆アルト


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 驚く。


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◆小さく


「これは……。」


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# ◆オーサー


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 穏やかに笑う。


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◆一言


「初めて。」


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◆続き


「誰かを縛るためではなく。」


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◆核心


「誰かを支えるために書きました。」


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# ◆アルト


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 力強くうなずく。


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◆笑う


「その原稿なら。」


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◆一言


「悪くない。」


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# ◆ラスト


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 怪盗。


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 作者。


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 脚注。


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 三人の力が初めて一つになる。


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 その先で、


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 境界の番人が静かに告げた。


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『第一段階終了』


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『第二形態へ移行』


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 番人の身体が、


---


 眩い光に包まれ始める。


---


――続く。


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