表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
影の盗賊(シャドウ・シーフ)  作者: A-LIGHT(I lie)


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
595/628

第453話 「作者ではない一行」

 白い空間。


---


 オーサーの原稿が、


---


 静かに震えている。


---


 存在するはずのない文章。


---


 作者であるオーサーにも、


---


 編集者であるフットノートにも、


---


 書けない一文。


---


# ◆原稿


> **この物語の結末は、まだ決定していない。**


---


# ◆沈黙


---


 誰も動かない。


---


# ◆フットノート


---


 眼鏡を外す。


---


---


◆小さく


「あり得ません。」


---


# ◆オーサー


---


 原稿を見つめる。


---


---


◆低く


「私の知らない文章……。」


---


# ◆アルト


---


 ゆっくり歩く。


---


---


◆一言


「なら。」


---


---


◆続き


「まだ盗めるものがあるな。」


---


# ◆オーサー


---


「盗む?」


---


# ◆アルト


---


 原稿へ手を伸ばす。


---


---


◆笑う


「怪盗の仕事だ。」


---


# ◆異変


---


 アルトの指が、


---


 原稿に触れる。


---


---


 しかし。


---


 奪おうとはしない。


---


# ◆オーサー


---


「何をしているのですか。」


---


# ◆アルト


---


◆静かに


「確認してる。」


---


---


◆続き


「この物語が。」


---


---


◆一言


「誰のものなのか。」


---


# ◆原稿


---


 新たな文字が浮かぶ。


---


> **怪盗は、作者から物語を盗まない。**

>

> **ただ、未来を取り戻す。**


---


# ◆フットノート


---


 息をのむ。


---


---


◆小さく


「原稿が……。」


---


---


「アルトに反応している。」


---


# ◆オーサー


---


 拳を握る。


---


---


◆静かに


「違う。」


---


# ◆アルト


---


「?」


---


# ◆オーサー


---


 初めて感情を露わにする。


---


---


◆低く


「それは危険です。」


---


---


◆続き


「未来が自由なら。」


---


---


◆一言


「また誰かが傷つく。」


---


# ◆アルト


---


 オーサーを見る。


---


# ◆オーサー


---


「私は見ました。」


---


---


「選択によって失われた命を。」


---


---


「後悔によって壊れた人間を。」


---


---


◆続き


「だから決めた。」


---


---


◆一言


「誰も間違えない世界を作ると。」


---


# ◆アルト


---


 静かに聞く。


---


---


「……。」


---


# ◆アルト


---


◆一言


「お前は。」


---


---


◆続き


「優しすぎたんだな。」


---


# ◆オーサー


---


 目を見開く。


---


# ◆アルト


---


「だから全部。」


---


---


◆核心


「自分が背負おうとした。」


---


# ◆オーサー


---


「……。」


---


# ◆突然


---


 原稿が黒く染まる。


---


# ◆フットノート


---


「これは……!」


---


# ◆異変


---


 白いページに、


---


 一つの名前が浮かぶ。


---


> **???**


---


# ◆オーサー


---


 顔色が変わる。


---


---


◆低く


「そんなはずは……。」


---


# ◆アルト


---


「知ってるのか。」


---


# ◆オーサー


---


 震える声。


---


---


◆一言


「私より先に。」


---


---


◆続き


「世界を書こうとした存在。」


---


# ◆ラスト


---


 作者オーサー。


---


 脚注フットノート。


---


 怪盗アルト。


---


 三者の前に現れる、


---


 第四の存在。


---


 物語の外側から、


---


 すべてを観測する者。


---


 その名はまだ、


---


 原稿に記されていない。


---


――続く。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ