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影の盗賊(シャドウ・シーフ)  作者: A-LIGHT(I lie)


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586/652

第444話 「影にさらわれる者」

 地下展示室。


---


 黒い予告状が、


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 アルトの足元へ落ちる。


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> **予告**

>

> 新しい番人を、

>

> 今夜いただく。

>

> ――オーサー


---


 静寂が流れる。


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# ◆レイン


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「アルトが狙われる……。」


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# ◆アルト


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 予告状を拾い上げる。


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◆小さく


「俺を盗むってか。」


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◆笑う


「面白い。」


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# ◆レイヴン


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 立ち上がる。


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◆低く


「笑い事ではない。」


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「契約者が奪われれば、《夜鴉の羅針盤》は再び眠りにつく。」


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# ◆アーカイブ


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 静かにうなずく。


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◆続き


「オーサーの狙いは、遺産そのものではありません。」


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◆一言


「継承の流れを断ち切ることです。」


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# ◆クロ


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『上だ!』


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『天井に反応!』


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# ◆瞬間


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 展示室の照明が砕け散る。


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 ガシャンッ!


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 暗闇の中へ、


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 一つの影が舞い降りる。


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# ◆???


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 黒いマント。


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 銀色の仮面。


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 音もなく着地する。


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# ◆レイン


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「オーサー!」


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# ◆オーサー


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 首を横へ振る。


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◆静かに


「違う。」


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◆一言


「私は《影人》。」


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# ◆ノワール


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「影人……?」


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# ◆影人


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◆続き


「主の命で迎えに来た。」


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 アルトを指差す。


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◆一言


「君を。」


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# ◆アルト


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 帽子を押さえ、


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 短剣を構える。


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◆笑う


「迎えは断る主義だ。」


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# ◆戦闘開始


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 影人が床を蹴る。


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 一直線にアルトへ迫る。


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# ◆レイン


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 割って入る。


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「行かせるか!」


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# ◆衝突


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 拳と拳が激突する。


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 だが。


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 影人の体は、


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 黒い煙となって崩れた。


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# ◆レイン


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「分身!?」


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# ◆クロ


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『違う!』


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『本体がアルトの後ろ!』


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# ◆アルト


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 振り向く。


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 しかし遅い。


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# ◆影人


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 アルトの肩へ、


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 そっと手を置く。


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◆静かに


「盗ませてもらう。」


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# ◆異変


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 足元の影が、


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 黒く広がる。


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 アルトの体が、


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 ゆっくりと沈み始める。


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# ◆セラ


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『アルトが影に引き込まれる!』


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# ◆カイザー


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「アルト!」


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 手を伸ばす。


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 だが、


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 指先は届かない。


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# ◆アルト


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 沈みながらも、


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 不敵に笑う。


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◆一言


「追って来い。」


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◆続き


「犯人のアジトまで案内してもらう。」


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# ◆影人


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 初めて口元をゆるめる。


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◆小さく


「……なるほど。」


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「やはり君は面白い。」


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# ◆ラスト


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 アルトの姿が、


---


 完全に影の中へ消える。


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 残された仲間たちは、


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 ただ立ち尽くすしかなかった。


---


 敵に盗まれた怪盗。


---


 救出作戦が、


---


 今、始まる。


---


――続く。


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