第435話 「試練の管理者」
地下室。
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少女の母親は、
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無数のレーザーに囲まれていた。
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不用意に一歩踏み出せば、
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罠が作動する。
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# ◆クロ
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◆解析
『レーザーは全部で四十八本!』
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◆続き
『一本でも遮ると罠が起動する!』
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# ◆警部
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「爆発物か?」
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# ◆黄昏
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◆解析
『不明。』
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◆続き
『爆発物ではない可能性もあります。』
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# ◆レイン
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「可能性?」
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# ◆黄昏
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『相手はこれまで、試練という形を貫いています。』
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◆続き
『即座に命を奪う罠とは考えにくい。』
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# ◆アルト
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静かに頷く。
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◆一言
「同感だ。」
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# ◆スピーカー
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再び男の声が響く。
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◆???
「怪盗アルト。」
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「君は宝を盗む。」
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「人も救う。」
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「なら答えてくれ。」
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# ◆静寂
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◆???
「怪盗とは。」
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「法を破る者か。」
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「正義を貫く者か。」
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「それとも――」
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「ただの罪人か。」
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# ◆レイン
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「何が言いたい……。」
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# ◆アルト
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しばらく黙り込む。
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そして、
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ゆっくり口を開く。
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◆静かに
「どれでもねぇ。」
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# ◆???
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「ほう。」
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# ◆アルト
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◆続き
「怪盗は。」
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「誰かに決めてもらう存在じゃない。」
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◆一言
「自分で責任を背負う人間だ。」
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# ◆静寂
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数秒間、
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地下室に沈黙が流れる。
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# ◆???
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小さく笑う。
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◆続き
「……面白い答えだ。」
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# ◆その瞬間
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レーザーが一本、
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静かに消える。
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# ◆クロ
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『一本解除された!』
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# ◆セラ
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『答えが正解だったの!?』
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# ◆???
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「最後の問題だ。」
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「彼女を助ける方法は三つある。」
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「一つ。」
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「罠を解除する。」
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「二つ。」
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「レーザーを突破する。」
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「そして三つ。」
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「試練そのものを盗む。」
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# ◆レイン
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「試練を……盗む?」
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# ◆アルト
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不敵に笑う。
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◆小さく
「なるほど。」
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◆続き
「それがお前の狙いか。」
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# ◆カイザー
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「アルト。」
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「何か分かったのですか?」
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# ◆アルト
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帽子のつばを押さえる。
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◆静かに
「こいつは。」
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「俺たちを殺したいんじゃない。」
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◆続き
「怪盗を育てようとしてる。」
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# ◆全員
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「!!」
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# ◆???
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スピーカーの向こうで、
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男は静かに笑った。
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◆一言
「正解。」
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# ◆ラスト
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敵だと思っていた人物は、
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怪盗を憎んでいたのではない。
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怪盗という存在に、
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未来を託そうとしていた。
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第二の試練は、
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いよいよ終幕へ向かう。
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――続く。




