第434話 「廃工場の真実」
深夜。
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郊外にある廃工場。
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錆び付いた門。
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割れた窓。
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止まったままの時計。
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人の気配はない。
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# ◆クロ
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◆小さく
『熱源反応なし。』
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◆続き
『建物内にも生命反応は確認できない。』
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# ◆レイン
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「遅かったのか……。」
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# ◆アルト
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門に手を掛ける。
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◆一言
「いや。」
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◆続き
「静かすぎる。」
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# ◆警部
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「全員、慎重に進め!」
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# ◆工場内
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巨大な機械が並ぶ。
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床には厚く積もった埃。
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しかし、
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一本道だけ、
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埃が消えていた。
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# ◆アルト
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しゃがみ込む。
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◆小さく
「最近通った跡だ。」
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# ◆ノワール
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「人数は?」
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# ◆アルト
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床を見つめる。
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◆続き
「二人。」
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◆一言
「運ぶ側と、運ばれる側。」
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# ◆少女
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「お母さん……。」
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# ◆奥の部屋
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足跡は、
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一枚の鉄扉の前で止まっていた。
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# ◆警部
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「開けるぞ!」
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警察が鉄扉を破る。
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# ◆部屋
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そこには、
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椅子が一脚。
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ロープが一本。
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机が一つ。
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それだけだった。
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# ◆レイン
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「誰もいない……。」
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# ◆クロ
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『待って!』
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◆続き
『机の上に紙がある!』
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# ◆机
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一枚の封筒。
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宛名は、
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**怪盗アルト**。
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# ◆アルト
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静かに封を開ける。
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中には短い文章。
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> **正解です。**
>
> **あなたは、人ではなく痕跡を盗みました。**
>
> **第二の試練、合格。**
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# ◆レイン
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「また試練か……。」
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# ◆ノワール
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「でも、母親は?」
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# ◆その時
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奥の壁から、
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カチッという音が響く。
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# ◆隠し扉
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壁が横へ開く。
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その先には、
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地下へ続く階段。
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# ◆クロ
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『隠し通路!』
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# ◆警部
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「全員、警戒!」
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# ◆地下室
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薄暗い空間。
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照明がゆっくり点灯する。
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部屋の中央には、
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一人の女性。
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少女の母親だった。
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# ◆少女
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「お母さん!」
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駆け寄ろうとする。
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# ◆アルト
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少女の肩に手を置く。
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◆低く
「待て。」
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# ◆少女
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「どうして!?」
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# ◆アルト
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視線を女性の足元へ向ける。
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そこには、
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一本の細いワイヤー。
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さらに周囲には、
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無数の赤いレーザー。
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# ◆黄昏
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◆解析
『救出用トラップ。』
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◆続き
『不用意に近付けば作動します。』
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# ◆女性
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ゆっくりと目を開ける。
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◆かすれ声
「……来ちゃ……駄目……。」
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# ◆その瞬間
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スピーカーから、
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一人の男の声が響く。
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# ◆???
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◆静かに
「ようこそ。」
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◆続き
「第二の試練、最終問題へ。」
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# ◆ラスト
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少女の母親を救うには、
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罠を突破しなければならない。
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そして初めて、
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試練を仕掛けた人物が、
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自らアルトたちの前に姿を現そうとしていた。
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――続く。




