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影の盗賊(シャドウ・シーフ)  作者: A-LIGHT(I lie)


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576/604

第434話 「廃工場の真実」

 深夜。


---


 郊外にある廃工場。


---


 錆び付いた門。


---


 割れた窓。


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 止まったままの時計。


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---


 人の気配はない。


---


# ◆クロ


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◆小さく


『熱源反応なし。』


---


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◆続き


『建物内にも生命反応は確認できない。』


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# ◆レイン


---


「遅かったのか……。」


---


# ◆アルト


---


 門に手を掛ける。


---


---


◆一言


「いや。」


---


---


◆続き


「静かすぎる。」


---


# ◆警部


---


「全員、慎重に進め!」


---


# ◆工場内


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 巨大な機械が並ぶ。


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 床には厚く積もった埃。


---


---


 しかし、


---


 一本道だけ、


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 埃が消えていた。


---


# ◆アルト


---


 しゃがみ込む。


---


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◆小さく


「最近通った跡だ。」


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# ◆ノワール


---


「人数は?」


---


# ◆アルト


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 床を見つめる。


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---


◆続き


「二人。」


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◆一言


「運ぶ側と、運ばれる側。」


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# ◆少女


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「お母さん……。」


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# ◆奥の部屋


---


 足跡は、


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 一枚の鉄扉の前で止まっていた。


---


# ◆警部


---


「開けるぞ!」


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---


 警察が鉄扉を破る。


---


# ◆部屋


---


 そこには、


---


 椅子が一脚。


---


 ロープが一本。


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 机が一つ。


---


---


 それだけだった。


---


# ◆レイン


---


「誰もいない……。」


---


# ◆クロ


---


『待って!』


---


---


◆続き


『机の上に紙がある!』


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# ◆机


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 一枚の封筒。


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---


 宛名は、


---


 **怪盗アルト**。


---


# ◆アルト


---


 静かに封を開ける。


---


---


 中には短い文章。


---


> **正解です。**

>

> **あなたは、人ではなく痕跡を盗みました。**

>

> **第二の試練、合格。**


---


# ◆レイン


---


「また試練か……。」


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# ◆ノワール


---


「でも、母親は?」


---


# ◆その時


---


 奥の壁から、


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 カチッという音が響く。


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# ◆隠し扉


---


 壁が横へ開く。


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 その先には、


---


 地下へ続く階段。


---


# ◆クロ


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『隠し通路!』


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# ◆警部


---


「全員、警戒!」


---


# ◆地下室


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 薄暗い空間。


---


 照明がゆっくり点灯する。


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---


 部屋の中央には、


---


 一人の女性。


---


---


 少女の母親だった。


---


# ◆少女


---


「お母さん!」


---


---


 駆け寄ろうとする。


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# ◆アルト


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 少女の肩に手を置く。


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---


◆低く


「待て。」


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# ◆少女


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「どうして!?」


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# ◆アルト


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 視線を女性の足元へ向ける。


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---


 そこには、


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 一本の細いワイヤー。


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---


 さらに周囲には、


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 無数の赤いレーザー。


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# ◆黄昏


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◆解析


『救出用トラップ。』


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---


◆続き


『不用意に近付けば作動します。』


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# ◆女性


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 ゆっくりと目を開ける。


---


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◆かすれ声


「……来ちゃ……駄目……。」


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# ◆その瞬間


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 スピーカーから、


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 一人の男の声が響く。


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# ◆???


---


◆静かに


「ようこそ。」


---


---


◆続き


「第二の試練、最終問題へ。」


---


# ◆ラスト


---


 少女の母親を救うには、


---


 罠を突破しなければならない。


---


 そして初めて、


---


 試練を仕掛けた人物が、


---


 自らアルトたちの前に姿を現そうとしていた。


---


――続く。


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