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影の盗賊(シャドウ・シーフ)  作者: A-LIGHT(I lie)


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575/596

第433話 「残された時計」

 薄暗い部屋。


---


 少女の母親は、


---


 ゆっくりと体を起こした。


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# ◆母親


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「……ここは。」


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---


 見覚えのない部屋。


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 窓はない。


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 鉄製の扉が一つ。


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---


 そして、


---


 机の上には黒い予告状。


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> **迎えに来られるか。**


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# ◆場面転換


---


 総合病院。


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 アルトたちは、


---


 病室の調査を続けていた。


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# ◆クロ


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◆叫ぶ


『病院のデータを復元した!』


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---


◆続き


『患者搬送記録は一件だけ削除されてる!』


---


# ◆警部


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「搬送先は?」


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# ◆クロ


---


『住所は復元できない……。』


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---


『でも搬送車両の番号は残ってる!』


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# ◆レイン


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「追跡できる!」


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# ◆アルト


---


 首を横に振る。


---


---


◆一言


「無駄だ。」


---


# ◆レイン


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「どうして?」


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# ◆アルト


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◆静かに


「犯人なら。」


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---


◆続き


「そんな証拠は残さない。」


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---


◆一言


「残したなら、見つけてほしいってことだ。」


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# ◆ノワール


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 腕を組む。


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◆小さく


「誘導……。」


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# ◆アルト


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「そうだ。」


---


---


◆続き


「これは手掛かりじゃない。」


---


---


◆一言


「誘いだ。」


---


# ◆その時


---


 少女が、


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 病室の引き出しを開ける。


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# ◆少女


---


「これ……。」


---


---


 中には、


---


 一つの腕時計。


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# ◆警部


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「患者の私物か?」


---


# ◆少女


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 首を横に振る。


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---


◆小さく


「お母さんのじゃない。」


---


# ◆アルト


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 時計を手に取る。


---


---


 裏蓋には、


---


 小さな刻印。


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---


**『R-17』**


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# ◆クロ


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『データベース検索!』


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『一致あり!』


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# ◆セラ


---


『廃工場跡地で使われていた備品番号!』


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# ◆レイン


---


「廃工場?」


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# ◆警部


---


「十年前に閉鎖された金属加工工場だ。」


---


# ◆アルト


---


 時計を静かにポケットへしまう。


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---


◆笑う


「ようやく。」


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---


◆一言


「本当の手掛かりが出た。」


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# ◆ノワール


---


「誘導ではないと?」


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# ◆アルト


---


◆続き


「違う。」


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◆静かに


「これは犯人が落とした物じゃない。」


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---


◆一言


「捕まった人が残した物だ。」


---


# ◆少女


---


「お母さんが……?」


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# ◆アルト


---


 優しく頷く。


---


---


◆続き


「助けを呼ぶためにな。」


---


# ◆ラスト


---


 廃工場。


---


 そこに待つのは、


---


 少女の母親か。


---


 それとも、


---


 第二の試練を仕掛けた黒幕か。


---


 アルトたちは夜の街を駆け出す。


---


 その先で待ち受ける真実を、


---


 まだ誰も知らなかった。


---


――続く。


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