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影の盗賊(シャドウ・シーフ)  作者: A-LIGHT(I lie)


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573/592

第431話 「守るべきもの」

 夜。


---


 街中に降り積もる、


---


 無数の予告状。


---


 人々は戸惑いながら、


---


 同じ文章を見つめていた。


---


> **あなたにとって、**

>

> **最も大切なものをいただく。**


---


# ◆クロ


---


◆叫ぶ


『全部回収したけど、差出人は不明!』


---


---


『紙質も印刷方法も全部同じ!』


---


# ◆セラ


---


『指紋も何も残ってないよ……。』


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# ◆警部


---


「悪質な脅迫事件だ。」


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---


「警戒を強化しろ!」


---


# ◆アルト


---


 予告状を見つめる。


---


---


◆小さく


「違う。」


---


# ◆レイン


---


「何がです?」


---


# ◆アルト


---


◆静かに


「これは盗みの予告じゃない。」


---


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◆続き


「問い掛けだ。」


---


# ◆ノワール


---


 頷く。


---


---


◆小さく


「第二の試練。」


---


---


◆続き


「『怪盗は、何を守る者か』。」


---


# ◆カイザー


---


 予告状を裏返す。


---


---


 そこには、


---


 小さな数字が刻まれていた。


---


---


**『24:00:00』**


---


# ◆レイン


---


「時間……?」


---


# ◆クロ


---


『カウントダウンだ!』


---


---


『あと二十四時間でゼロになる!』


---


# ◆その時


---


 一人の少女が泣きながら駆けてくる。


---


# ◆少女


---


「お願い!」


---


---


「助けてください!」


---


# ◆警部


---


「どうした?」


---


# ◆少女


---


 震える手で、


---


 一枚の写真を差し出す。


---


---


 写真には、


---


 入院中と思われる女性。


---


# ◆少女


---


◆涙声


「お母さんが……」


---


---


「病院からいなくなったの……。」


---


# ◆全員


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「!?」


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# ◆少女


---


「部屋には……」


---


---


「これだけが置いてあった。」


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---


 差し出されたのは、


---


 一枚の予告状。


---


> **あなたの大切なものを、**

>

> **いただきました。**


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# ◆静寂


---


# ◆レイン


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「もう盗まれてる……。」


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# ◆警部


---


「すぐ病院へ向かう!」


---


# ◆アルト


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 予告状を見つめたまま、


---


 表情を変えない。


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# ◆カイザー


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「何か気付きましたか?」


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# ◆アルト


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◆低く


「違和感がある。」


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◆続き


「この予告状……。」


---


---


◆一言


「怪盗が書いたものじゃない。」


---


# ◆ノワール


---


「どういうことですか?」


---


# ◆アルト


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 静かに答える。


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---


◆続き


「怪盗は盗む前に予告する。」


---


---


◆一言


「盗んだ後に予告は出さない。」


---


# ◆静寂


---


 全員が、


---


 予告状を見つめる。


---


# ◆ラスト


---


 これは、


---


 怪盗の犯行ではない。


---


---


 誰かが、


---


 怪盗の流儀そのものを利用している。


---


---


 第二の試練は、


---


 事件ではなく、


---


 "怪盗の存在意義"を揺るがす戦いだった。


---


――続く。


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