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影の盗賊(シャドウ・シーフ)  作者: A-LIGHT(I lie)


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第429話 「最後の一手」

 地下保管庫。


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 警報が鳴り響く。


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# ◆クロ


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◆叫ぶ


『起爆まで五秒!』


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『四秒!』


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# ◆セラ


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『間に合わない!』


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# ◆黒い怪盗


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 起爆装置を握り締める。


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◆狂笑


「これで全部終わりだ!」


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# ◆アルト


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 走る。


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 一直線に、


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 黒い怪盗へ。


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# ◆レイン


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「アルト!」


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# ◆カイザー


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 静かに目を閉じる。


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◆小さく


「信じます。」


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# ◆三秒


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 アルトが短剣を投げる。


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 狙いは、


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 黒い怪盗ではない。


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# ◆起爆装置


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 短剣が装置を弾き飛ばす。


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 しかし、


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 起爆は止まらない。


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# ◆クロ


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『非常電源に切り替わった!』


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『カウント継続!!』


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# ◆二秒


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 黒い怪盗が笑う。


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◆嘲笑


「もう遅い!」


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# ◆アルト


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 不敵に笑う。


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◆一言


「そうでもねぇ。」


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# ◆瞬間


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 アルトは黒い怪盗の胸元から、


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 一枚のカードを抜き取る。


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# ◆黒い怪盗


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「……何?」


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# ◆アルト


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 そのカードを掲げる。


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◆静かに


「お前の予告状だ。」


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# ◆ノワール


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 目を見開く。


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◆小さく


「まさか……。」


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# ◆アルト


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◆続き


「怪盗は。」


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◆一言


「予告状を書いた時点で、自分の盗みを背負う。」


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◆続き


「つまり。」


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◆笑う


「予告状を失えば、お前の盗みは成立しない。」


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# ◆黒い怪盗


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「そんな理屈……!」


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# ◆カイザー


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 静かに口を開く。


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◆一言


「怪盗の世界では理屈です。」


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# ◆一秒


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 起爆装置が赤く点滅する。


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# ◆アルト


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 黒い怪盗の予告状を、


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 真っ二つに破る。


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# ◆静寂


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 その瞬間。


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 ピタリ。


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 警報が止む。


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 起爆装置の表示が、


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 「00:01」のまま消えた。


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# ◆クロ


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◆驚愕


『爆弾が停止した!?』


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# ◆セラ


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『予告状と連動してたの!?』


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# ◆黒い怪盗


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 膝から崩れ落ちる。


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◆小さく


「俺の……計画が……。」


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# ◆アルト


---


 帽子を深く被る。


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◆静かに


「盗みは終わりだ。」


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# ◆警部


---


「確保!」


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---


 警察が一斉に取り押さえる。


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# ◆カイザー


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 宙に浮かぶ「始原の予告状」を見上げる。


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◆小さく


「守れましたね。」


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# ◆アルト


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 頷く。


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◆笑う


「いや。」


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---


◆続き


「みんなで守った。」


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# ◆ラスト


---


 地下保管庫に静寂が戻る。


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 しかし、


---


 誰も気づいていなかった。


---


---


 始原の予告状の裏面に、


---


 新たな文字が、


---


 ゆっくりと浮かび上がっていたことを。


---


> **第一の試練、完了。**


---


 その一文は、


---


 新たな謎の始まりを告げていた。


---


――続く。


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