第427話 「怪盗の起源」
地下保管庫。
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宙に浮かぶ、
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漆黒の予告状。
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誰の手にも触れられることなく、
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静かに文字が浮かび上がる。
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# ◆声
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『これは、最初の契約。』
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『最初の予告。』
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# ◆アルト
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帽子のつばを押さえる。
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◆小さく
「契約……?」
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# ◆予告状
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古い文字が、
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現代の言葉へと変わっていく。
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> **予告**
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> この世界から、
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> 「欲望」をいただく。
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> それが果たされた時、
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> 怪盗という存在も、
>
> また役目を終える。
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# ◆レイン
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「欲望を盗む……?」
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# ◆警部
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「そんなことができるのか……。」
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# ◆ノワール
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静かに首を振る。
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◆説明
「できません。」
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◆続き
「だから、この予告は百年以上……」
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◆言い直す
「何世代にもわたって果たされなかった。」
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# ◆カイザー
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予告状を見つめる。
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◆静かに
「怪盗とは。」
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◆続き
「人の欲望がある限り存在する。」
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◆一言
「つまり、この予告は最初から達成不可能だった。」
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# ◆黒い怪盗
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狂気じみた笑みを浮かべる。
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◆笑う
「だから書き換える。」
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# ◆全員
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「!」
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# ◆黒い怪盗
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懐から小型の装置を取り出す。
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◆続き
「この予告状を改竄し……」
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◆一言
「『世界』を盗む予告へ変える!」
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# ◆クロ
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『改竄する気!?』
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# ◆セラ
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『そんなことまでできるの!?』
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# ◆ノワール
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険しい表情になる。
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◆低く
「駄目です。」
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◆続き
「予告状は怪盗の覚悟。」
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◆一言
「改竄は、怪盗そのものへの冒涜です。」
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# ◆アルト
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ゆっくりと前へ出る。
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◆静かに
「聞いたか。」
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# ◆黒い怪盗
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「何をだ?」
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# ◆アルト
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口元に笑みを浮かべる。
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◆一言
「怪盗じゃねぇ奴に、予告状を触る資格はない。」
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# ◆激突
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アルトが床を蹴る。
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同時に、
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黒い怪盗も飛び出す。
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二人の間で、
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古びた予告状が揺れる。
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# ◆カイザー
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「アルト!」
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# ◆アルト
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「分かってる!」
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◆続き
「紙は守る!」
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# ◆ラスト
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始まりの予告状。
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それは世界を滅ぼす力ではなく、
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怪盗という存在の「原点」だった。
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その一枚を守るため、
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伝説の怪盗と怪盗王が、
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再び共闘する。
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――続く。




