第420話 「怪盗王の流儀」
夜。
---
屋上に残された予告状。
---
アルトは静かにカードを閉じた。
---
# ◆ゼロ
---
「どうする?」
---
# ◆アルト
---
◆笑う
「決まってる」
---
◆一言
「会いに行く」
---
# ◆クロ
---
『でも場所が書いてない!』
---
# ◆セラ
---
『予告状なのに日時も場所もないよ!?』
---
# ◆ノワール
---
カードを受け取る。
---
数秒間、黙って見つめる。
---
---
◆小さく
『……なるほど』
---
# ◆アルト
---
「何かわかったか?」
---
# ◆ノワール
---
◆静かに
『これは招待状です』
---
---
◆続き
『予告状ではありません』
---
# ◆全員
---
「?」
---
# ◆ノワール
---
『本来、予告状とは』
---
---
◆続き
『標的・日時・方法が示されます』
---
---
◆一言
『ですが、これは違う』
---
---
◆続き
『アルトを試しています』
---
# ◆アルト
---
不敵に笑う。
---
◆一言
「なるほど」
---
---
◆続き
「探せってことか」
---
# ◆突然
---
クロが大声を上げる。
---
◆叫ぶ
『反応!!』
---
---
◆続き
『市立美術館で警報発令!!』
---
# ◆セラ
---
『展示品は……』
---
---
『"王冠"!?』
---
# ◆アルト
---
「行くぞ」
---
# ◆場面転換
---
市立美術館。
---
警察車両が次々と到着する。
---
館内は厳戒態勢。
---
# ◆警部
---
「包囲を完了!」
---
---
「侵入者は逃がすな!」
---
# ◆館内
---
ガラスケースの中央。
---
黄金に輝く王冠。
---
---
その前に、
---
一人の男が立っていた。
---
純白のシルクハット。
---
純白のマント。
---
白い手袋。
---
そして、
---
黄金色の瞳。
---
# ◆男
---
静かに王冠へ触れる。
---
---
◆小さく
「美しい」
---
# ◆警察
---
「動くな!!」
---
# ◆男
---
ゆっくり振り返る。
---
---
◆笑う
「こんばんは」
---
---
◆続き
「私は怪盗王カイザー」
---
# ◆銃声
---
パンッ!!
---
警官が発砲する。
---
# ◆レイン
---
「危ない!」
---
# ◆しかし
---
カイザーは動かない。
---
---
弾丸は、
---
彼の帽子をかすめるだけだった。
---
# ◆カイザー
---
微笑みながら帽子を直す。
---
---
◆一言
「乱暴ですね」
---
# ◆アルト
---
天窓から飛び降りる。
---
黒いマントが夜空を舞う。
---
---
◆笑う
「俺の獲物に傷を付けるな」
---
# ◆静寂
---
二人の怪盗。
---
一人は黒。
---
一人は白。
---
視線が交わる。
---
# ◆カイザー
---
嬉しそうに笑う。
---
---
◆一言
「ようやく会えましたね」
---
---
◆続き
「怪盗アルト」
---
# ◆アルト
---
口元を緩める。
---
---
◆一言
「待たせたな」
---
# ◆ラスト
---
黒と白。
---
二人の怪盗が、
---
同じ獲物を前に対峙する。
---
勝つのは、
---
怪盗か。
---
それとも、
---
怪盗王か。
---
――続く。




