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影の盗賊(シャドウ・シーフ)  作者: A-LIGHT(I lie)


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第385話 「受け継がれる名前」

静寂。


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 誰も言葉を失っていた。


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# ◆ゼロ


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「待て待て待て」


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◆続き

「何度でもって何だ」


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# ◆セラ


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『アルトが量産されてるの!?』


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# ◆クロ


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『そういう問題じゃねぇだろ!!』


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# ◆アルト


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「俺もそう思う」


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◆一言

「説明しろ」


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# ◆ノワール


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 静かに懐中時計を閉じる。


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◆小さく

『怪盗アルト』


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◆続き

『それは名前ではない』


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◆一言

『意志です』


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# ◆光景


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 無数の世界。


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 無数の夜。


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 その中で、


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 同じ帽子を被った者たち。


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 男。


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 女。


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 老人。


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 子供。


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 姿は違う。


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 だが、


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 皆笑っている。


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# ◆ノワール


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◆続き

『諦めない者』


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◆続き

『終わりを恐れても進む者』


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◆一言

『それがアルト』


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# ◆アルト


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「つまり」


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◆一言

「俺は二代目とかじゃねぇんだな」


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# ◆ノワール


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◆微笑み

『数えるのはやめました』


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# ◆永遠


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◆小さく

『いっぱい居たんだ……』


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# ◆明日


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◆悲しそうに

「みんな、別れた」


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# ◆ノワール


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 目を閉じる。


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◆小さく

『ええ』


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◆続き

『全員、終わりました』


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◆一言

『だから美しかった』


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# ◆アルト


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「美しいねぇ」


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◆小さく

「俺はまだ終わる気ねぇぞ」


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# ◆ノワール


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 笑う。


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◆一言

『だから預かったのです』


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# ◆アルト


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「俺の終わりを?」


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# ◆ノワール


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◆頷く

『はい』


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◆続き

『終末王を盗んだ瞬間』


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◆小さく

『あなたは自分を終わらせる可能性があった』


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◆続き

『だから一時的に隠した』


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# ◆ゼロ


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「勝手な野郎だな」


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# ◆ノワール


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◆笑う

『怪盗ですから』


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# ◆ゼロ


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「その便利な言葉嫌いだ」


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# ◆アルト


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「同感だ」


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# ◆ノワール


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◆一言

『返しますよ』


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◆続き

『ただし』


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# ◆異変


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 懐中時計の中。


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 小さな光。


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 それが、


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 脈打っている。


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# ◆ノワール


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◆小さく

『受け取れば』


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◆続き

『あなたは再び終われる』


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◆一言

『死ぬこともできる』


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# ◆静寂


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# ◆セラ


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『……』


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# ◆クロ


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『……』


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# ◆ゼロ


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 黙る。


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# ◆明日


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◆小さく

「怖い?」


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# ◆アルト


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 少し考える。


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 そして。


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◆笑う

「当然だ」


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◆続き

「死ぬのは嫌いだ」


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◆一言

「でも」


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◆笑う

「終われないのはもっと嫌だ」


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# ◆ノワール


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 満足そうに微笑む。


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◆小さく

『やはり』


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◆続き

『アルトですね』


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# ◆その瞬間


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 白い世界が揺れる。


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# ◆クロ


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◆叫ぶ

『待て!!』


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◆続き

『外から何か来る!!』


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# ◆亀裂


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 白い空間が割れる。


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# ◆永遠


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◆震える声

『うそ……』


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# ◆明日


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◆顔色が変わる

「そんな……」


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# ◆ノワール


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 初めて笑顔を消す。


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◆小さく

『来てしまいましたか』


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# ◆闇


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 亀裂の向こう。


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 そこには、


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 無数の終末王がいた。


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# ◆ラスト


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 終わりは一つではない。


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 そして、


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 盗まれた終末は、


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 別の世界にも存在していた。


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---


――続く。


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