第269話「終わりを拒む者」
風が、止む。
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静かだった世界に、
わずかな“違和感”が走る。
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◆ファントム
「……来る」
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低く呟く。
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◆アルト
「今度は何だ?」
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◆空気
重い。
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だが、それは今までのような“圧”ではない。
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むしろ――
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“拒絶”。
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◆現象
空間の一部が、
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歪まない。
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終わりが、
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“適用されていない”。
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◆依頼人
「……え……?」
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◆発生
そこに、
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一人の“人影”が立っていた。
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◆異常
存在しているのに、
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どこにも属していない。
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終わりを選べる世界なのに、
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“選ばれていない”。
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◆ファントム
「……あれは……」
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◆理解
「“拒否してる”」
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◆アルト
「何を?」
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◆答え
「“終わりそのもの”を」
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# ◆新たな存在
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人影が、
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ゆっくりと顔を上げる。
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◆瞳
空虚。
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だが、
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その奥にあるのは――
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強い意志。
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◆言葉
「……いらない」
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◆アルト
「は?」
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◆繰り返し
「終わりなんて、いらない」
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◆沈黙
その言葉は、
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はっきりと世界を拒絶していた。
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◆ファントム
「……最悪ね」
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◆理解
「“選べる終わり”すら、否定してる」
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# ◆理論
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終わりを選べる世界。
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だがそれは、
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“選ぶ”ことが前提。
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なら――
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“選ばない存在”は?
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◆答え
世界のルールの外側に出る。
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# ◆異常発生
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その存在の周囲で、
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現実が“固定されない”。
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時間が、
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止まったり、進んだりする。
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存在が、
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消えたり、戻ったりする。
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◆アルト
「……不安定すぎるだろ」
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◆ファントム
「違う」
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◆否定
「“安定を拒否してる”のよ」
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# ◆名乗り
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その存在が、
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ゆっくりと口を開く。
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「……名前なんて、もう意味ない」
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一拍。
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◆自己定義
「でも、そうだな」
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◆言葉
「“無終”って呼べ」
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# ◆敵確定
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◆無終
「終わるくらいなら――」
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◆宣言
「壊れる方がマシだ」
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# ◆戦闘開始
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次の瞬間。
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無終の姿が、
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“消える”。
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◆アルト
「っ!?」
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◆直後
背後に気配。
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◆攻撃
アルトの身体が、
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“途中まで消える”。
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◆異常
「な……っ!?」
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◆復元
次の瞬間、戻る。
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◆痛み
「ぐっ……!」
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◆ファントム
「アルト!」
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# ◆能力
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◆分析
「終わりを拒否してるんじゃない」
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◆核心
「“過程ごと消してる”」
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◆意味
始まりも終わりもない。
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だから、
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“存在の途中”を削れる。
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# ◆アルト
「めちゃくちゃだな……!」
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◆無終
「当然だろ」
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◆笑み
「終わりなんて、いらないんだから」
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“終わりを選べる世界”に現れた、
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“終わりを拒む存在”。
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それは、
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新たなバランス崩壊の始まり。
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◆ラスト
無終が、静かに言う。
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「お前らが作ったんだ」
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一歩、踏み出す。
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「この“歪み”を」
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アルトとファントムは、
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初めて――
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“自分たちの選択の代償”と向き合う。
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