188 汎用型生体兵器
昨日更新するの忘れてたので、今日更新!
『データの一部が破損していました。リペアを実行し、初期化しました。登録情報の更新をお願いします。』
起き上がった女の子は機械的な報告を行い、手をこちらに差し出してきた。
裸のままで。
かわいいサクランボが丸見えである。
眼福!
とりあえず、差し出された手を取ってみる。
「起きたけど言うてることは意味不明やな。どういうことなん?兄ちゃん分かる?」
「まあ言ってることは分かるけど、どういう状況かは分からないな。」
「え?ソーマ様、言葉が分かるのですか?」
「ん?」
おっと。
どうやら全言語理解スキルのおかげで分かるだけで、みんなには言葉も伝わっていなかったらしい。
確かにいつもの言葉とは違う。
だが、全言語理解スキルは自動翻訳スキルではない。
俺はこの女の子の話している言葉を話せる訳ではないのだ。
聞いた言葉を理解できるだけだ。
理解出来たら話せるようにはなる。
だが、聞いた言葉以外は話せない。
難儀なスキルだ。
『・・・スキャンしました。マスター登録が完了しました。』
「ん?何だ?マスター登録?」
『言語適用中・・・』「適用しました、マスターソーマ。」
「え!?普通に話しましたわ!」
言語適用中と言ってすぐにみんなにもわかる言葉を話し出した。
あの短い時間で言語を習得したらしい。
どういう原理だ?
というか何者だ?
名前:汎用型生体兵器Cliffシリーズ
レベル:5
性別:女型
年齢:3468年
種族:人型
職業:未登録
属性:光
所有者:ソーマ
罪科:なし
称号:なし
スキル:なし
説明:個体番号SR0047987
金髪金眼の汎用型生体兵器Cliffシリーズの量産個体。
マスターに忠実に従う下僕。
異なる世界から送り込まれてきたが、長い間放置されていたためデータが破損した。
読み取れる指令内容は『既存生命・・・観察・・・もしくは・・・可能か調査して実行せよ』である。
いつの間にか所有者になっている。
汎用型生体兵器?
兵器?
目の前にいる女の子を見ても兵器という印象がまるでない。
実は強力なパワーを持っているとか?
生体兵器って何だろう。
アンドロイド?それともクローン的なやつかな?
見た感じは機械要素はないんだけど、さっきロードとかインストールとか言っていたからアンドロイドなんだろうか?
「マスターソーマ。メインタスクの情報が破損しています。命令の再設定をお願いします。」
メインタスクというのが指令のことなんだろうけどどうしたものかな。
「ソーマさん。どうしますの?というかこの方はどういう方ですの?」
「まあちょっと待って。俺にもよく分からないから。えっと、君は何者だい?」
「ワタシは汎用型生体兵器Cliffシリーズ個体番号SR0047987です。」
「いやうんそれは分かるんだけど、それは何?」
「それ、とはどれを指していますか?指示をお願いします。」
むむ。
質問があやふや過ぎたか。
「汎用型生体兵器はどういうもの?」
「汎用型生体兵器は高集積汎用型AIを搭載した後期型アンドロイドです。主な機能は『ライブラリ』『高感度高速カメラ』『エーテル操作』『繁殖機能』となります。」
「ほう・・・。ん?」
ライブラリとかカメラとか気になるが最後に爆弾が落とされた。
「繁殖機能と言いました?」
「兄ちゃん、何で敬語なん?」
「ドーラ、気にするな。」
「繁殖機能です。性行為による繁殖が可能です。ただし、生まれる種族は精子提供者と同一種族となり、ライブラリには登録されません。」
「な・・・///」
おおう。
アンドロイドと言っていたが、生殖行為が可能らしい。
どんな技術力だ。
ミリアが絶句して顔を真っ赤にしている。
自分から迫ってくるくせに耐性はあまりないらしい。
その他にもイチとドーラとテッサも真っ赤だ。
ゼンとサーシャは首をかしげている。
ボルグはいつも通り無言かと思いきや若干目が泳いでいてこちらも耐性が無いらしい。
俺は特に変わりはない。
最初から少し前屈みだったからな!
心頭滅却!
無だ、無になるのだ!
ふー。
精神を落ち着かせて背筋を伸ばせるようになってきた。
アンドロイドの女の子には背丈の似ているミリアの服を着せた。
いつもミリアのメロンを包み込んでいる胸の辺りはダボダボで少し悲しそうだ。
Cliffシリーズ、Cliff、崖?
つまり絶壁シリーズということらしい。
酷い名前だがそういう需要もあるだろう。
おそらくCliffシリーズの他にMelonシリーズとかBallonシリーズとかありそうだ。
会ってみたい。
いやただの興味であって不埒なことじゃないぞ?
・・・俺は一体誰に言い訳しているのだろうか・・・。
「マスターソーマ。命令の再設定をお願いします。」
命令と言ってもどうしようか。
「何かできないことはあるのか?」
「マスターを害することはできません。マスターの命令に背くことはできません。マスターの命令が無ければできません。」
「できることは?」
「命令されたことは可能不可能にかかわらず実行します。」
ほとんどゴーレムと同じだな。
白だんゴーレムたちも指示してやれば何でもするが、指示が無いとほとんど何もできなかった。
ただ、いくらゴーレムと同じとはいえ、心情的にこの見た目で同じ様には扱えない。
指令といってもどう指示を出したらいいか・・・。
残っていた指令内容を肉付けする形でいいかな?
『既存生命体を観察し、共存もしくは共栄可能か調査して実行せよ』
少し曖昧すぎたかな?
まあ曖昧なくらいがちょうどいいか。
俺は深く考えるのを止めた。




