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俺、英雄になる?  作者: 黒猫
トリスタ編
134/200

132 お宝発見

「いよいよだな。」

「はい!」



◆◆◆



ここは仮設避難所の近くに見つけたサクセスルーム弐への石碑だ。


「この先に入り口があるんですよね?」

「ああ。そう書いてあるよ。」

「よーし!行ってみよー!」

「おー!」


元気よくゼンとドーラが出発した後をサーシャがトコトコと追い掛ける。

その後を俺とイチ、シロとクロで追いかける。


「何もなく湖に着いたね。」

「そうやね。」

「これからどうしますか?ソーマ様。」

「やっぱりこの中かなぁ?」

「えー、嫌やー。うちカナヅチやもん。」

「ブルルルー!」

「クロも仲間やなー。」

「にゃー。」

「シロもやなー。」

「どうするんだ?」

「ゼン、イチ、サーシャは泳げる?」

「うん!」

「はい。」

「泳いだこと、無いですます。」

「じゃあ、俺達で湖の中を探索するから、サーシャはドーラ達と湖を回り込んだ先に行ってみてくれ。」

「はいなー。」

「集合はここ。昼には一回集まろう。」

「はーい。」


そんな訳で手分けして探索をする。

俺は服を脱いでパンツ一丁になった。

そこで気付いた。

イチは女の子だ。

外で下着姿になどさせる訳にはいかない。

と思ってイチに声をかけようとして振り返ったのがまずかった。

まさかのイチもパンツ一丁になっていた。

最近どんどん発育の良くなってきたイチである。

慎ましやかだった神秘の丘は今では徐々にその神秘を花開かせており、少女から大人への階段を確実に登っていることを伺わせる。

頂点の桃色がなんとも可愛らしく、いつまでも愛でていたくなる。

そんな私は変態ですね。

いいえ、私は紳士です。


「イチ。服を着なさい。」

「え?でも濡れちゃいますよ?」

「そうだよ。濡れた服着てたら動きにくいよ?」

「駄目です。イチは女の子なんだから胸を隠しなさい。」

「胸?ですか??」


ここに来てイチの常識の欠如が発覚した。

これまで気にならなかったがゼンとイチは山奥で家族だけで暮らしており、その後は奴隷として連れ回されたから、羞恥心が薄いらしい。

イチはオープンエロだったのだ。

いや違うか。

とにかく今後は、二人の常識にも注意が必要なことが分かった。

ゼンとイチに人前では下や上を隠すことを教えた。

教えている最中に二人がいつもは素っ裸で泳いでいたことが分かった。

今は俺がパンツ一丁だったから、それに合わせていただけらしい。

危ない。

俺がパンツまで脱いでいたら、、、俺は変態だな。

とにかく、男はパンツまで、女はパンツとシャツまでが、ギリギリセーフのラインだと教える。

いや、正直アウトだから次は水着を用意しよう。

というかシャツの下に何も着けていないのも問題だ。

透けて見えたらけしからんぞ。

うむ。けしからん!

けしからんな!



あとでドーラに聞いたら、ブラジャーそのものはまだ無く、長めの布を巻いている人がいると聞いたことがあるらしい。

伝聞的なのはドーラにはまだ(・・)必要が無かったから聞いた話でしかないからだ。

きっと必要になる日が来るよと慰めたらわりと本気で殴られた。

デリカシーって難しい。





湖の水はそれほど冷たくなかった。

この辺りは夏になっても比較的涼しく過ごしやすい気候だ。

逆に冬は結構厳しい。

雪自体はそれほど多くないが、寒さは中々のものだ。

今の季節はまだ真夏までは時間があるため、水温は低いと思っていたが、逆に温かいくらいだ。

日本の常識に引きずられているから、不思議に感じるだけなのか、それともここが特殊なのか判断に困る。

思えば俺のパーティの一番の常識人はドーラだ。

とはいえドーラの常識はのんびりしたトローラ王国で培われたものだ。

正直、心許ない。

あそこは閉鎖的ではないが、のんびりした所があるから、外の常識をあまり持ってない。

俺も生まれた村と騎士学校という名の兵士生産所とトローラしか知らない。

俺たちには常識が足りないのか!

なにげに衝撃の事実の発覚だ。

後で考えよう。


俺たち3人は湖を潜り、底に沿って真っ直ぐ進んだ。

石碑が示した方向にだ。

湖は少し見通しが悪く、小さな微生物たちが沢山いるようだ。

鑑定眼を使うと目の前が鑑定結果ばかりになって、全く見えなくなった。

ウザい。

見通しが悪いと言っても光は十分に届いており、湖の底を調べるくらいは問題無かった。

この湖にはどうやら多くの魚が住んでおり、水草も生えていた。

今のところ大型の生物は見られない。

今更ながら、魔物が居たらやべーな。



岸から少し離れた所まで来た。

その湖底にあったのは水草の草原だ。

いや、言い直そう。

正しくは"昆布"の草原だ。

湖なのに"昆布"だ。

一面の"昆布"だ。

日本の旨味の素"昆布"だ。

こんな内陸にあるような物ではない気はするが、あるものは仕方ない。

そう、仕方ないのだ。

とりあえず採ったね。

トラック一台分くらい採ったね。

山盛り採ったね。

仕方ないよね。

だって、"昆布"だもの。


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