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バレンタイン限定イベント(後編)

「どうすんだよ…はあ、もうすぐワインドウ7のサービスが終了するから新しいノートPCを買おうと思ってたのにぃ」


俺は生放送した録画映像を編集しながら愚痴っていた


「フム、要は金が有れば良いのか?」


赤いセーターにデニムを履き腕を組みリラックスした表情で言うモトーチ


「まあ、そうだけど…今は無職だし、ツーチューブも収益化出来るか出来ないか位の登録者だしな…」


上下ジャージの俺はパソコンに突っ伏し答えた。


「ならば…」


その時、俺のPCにメールが来た!向こうの世界(ゲーフ・フロンティア)からの緊急用通信メールだ。



内容を見ると


「大変ですケンシンさん!突如として現れた黒いドロドロとした大型のモンスターの王が棍棒の様な物を振り回して建物をひっくり返しながら暴れています…至急、討伐してもらえませんか?」


メグリ王子からだった…恐らくは腐女神の仕業だろう、


俺とモトーチがゲーム・フロンティアの外伝であるバトロワゲーム「フロンティア・マジックアイランド」通称FMをやりまくっているのが気に食わないのだろう。


リアルの世界でイベクエモンスターの王とか迷惑でしかねーだろ!仕方ない!


「ちょっと向こうの世界に行ってくる!」


「おい、待て!話のとちゅ…」


「後で聞くよ!」


俺は、専用のヘッドセットを着ける、直後に目の前がゲーフ・フロンティアの世界に切り替わった。


で、色々あった。


モンスターの王はバレンタインに関係している人物だったようだ…なぜか野球で対決することになり、ルールのわからない超龍が反則で失格になったり、マゾーカさんがわざとボールに当たりに行ってデッドボールをくらったり(これは結果的に良かった)色々と有ったが何とか勝利することが出来た…


後で腐女神に問いただしたが、召喚する人物を間違えたようだった…腐女神いわく。


『うーん、名前は合ってるはずなんだけど何か生きてる人だからオカシイとは思ったのよねえ~まあ、でも1日限定のイベントだし、ちゃんと元に戻しといたから大丈夫でしょ?』


とか何とか宣っていた…差し入れで持って行ったコンビニ限定の火滅の貝柱グッズに火計をかけてやろうとしたら泣きながら謝ってきたけど。


イベント限定クエストの報酬は、現実世界でも使える疲労回復チョコだった。これを食べれば寝ないでゲームをしても一週間間までは大丈夫だと言う…これでFMのランクマッチでゴールドからミスリルへ、いや、最上位のアルテマまで昇格出来るかも知れない!


俺は帰って早速ゲームを始めようとしてPCを起動して驚いた!


なんと!千人行くか行かないかだったチャンネル登録者数が一万人を突破していたのだ…


気まずそうにして、ソファーでニュース番組を見ているモトーチに聞いたところ


「ん?ああ、ちょっと、お前がいない間に生配信してな…色々とチャンネル登録者の要望に答えていたら何故か増えたのだ」


「色々?ちょっと、ちょっと!顔とか出してないよな?」


「ほーう、今は新型インフルエンザと言うものが流行ってるらしいな」


「そういう事言うのか…折角チョコレートをゲットしたから、あげようと思っていたんだが…仕方ない全部俺が…」


「まて!早まるな!」


「じゃあ、何があったか教えろ」


そして、色々と聞いた所、自分がネットで買い物をし過ぎて内の経済状況が危なくなったのを気にして、ツーチューブで収益化するために一人で放送をやっていたらしい…その時にマスクとサングラスをかけてはいたが顔出し?放送をやった所一気にチャンネル登録者が増えたそうだ。


「お前なあ…」


「約束通り顔は出して…いない」


確かに顔は出してないと言えば出してないが、銀髪でスタイルが良く顔も小さいのだ…声もイケボだし、そんなのマスクとサングラスした所で隠しきれる物ではなかった。


「それと、これはバレンタインのプレゼントだ」


そう言って取り出したのは赤いリボンでチョコレートのパッケージを模した紙でラッピングされた最新式のゲーミングPCだった。


「フッ仕方ないな、ほい」


俺はモトーチと二人でコーヒーを飲みながらチョコを食べた…その後、一週間ぶっ通しでゲーム実況配信をして更にチャンネル登録者数が増えた事は言うまでもないだろう。







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