エピローグ2 バレンタイン限定イベント(前編)
バレンタインイベント間に合ったよね?
「これで終わりだメガグレネードファイアー!」
焔が辺り一帯を焦土と化す
「フッ」
俺は燃え盛る二階建ての家を背中にして鼻で笑った。
「やりすぎなのではないか?」
俺の横でモトーチがつぶやいた
「なにがだ?」
「いや、いくら相手がアルテマクラスのプレイヤーだからと言っても、ほとんどHPが残ってないやつにアーマーを消費して使うアルティメットまで使わなくても…」
「いや、念には念をだ!あの場面は火だるまにするのが正しいだろ?」
「いや、そうは言ってもアルティメット技をあそこで使って他のプレイヤーに見つかると…」
その時だった、後ろから弓矢と魔法が飛んで来て
しまった!そう思った時には既に遅かった…俺は全ての攻撃を食らってしまい、ほとんど動けなくなっていた、いわゆるダウン状態である
「へへへ、よくも仲間をやってくれたな?ゴールドクラス程度が調子に乗りやがって!俺達アルテマクラスのクランヘルズキッチンに楯突くから、こうなんだよ!」
くっ…俺は身動き出来ずにうつむくしかなった
「くっ、ころせ」
俺は無様に地面を這いずりながら俯いて言った。
「ああ?直ぐにはころさねーよ!お前の味方が助けに来るかも知れねーからな、お前はエサだ!」
そういやモトーチがいない?危機を察知して逃げ出したのか…それなら
「ディメンション!」
またせたなケンシン、ディメンションのクールタイムが終わるのに手間取った
「ああ、回復は後で構わない。始末しといてくれ」
オレを守る様に立っている美丈夫に、そう話しかける
「分かった」
フッと笑いを浮かべ、目の前に敵に向き直るモトーチ
「ふんっ!わざわざ目の前に現れてくれるとはな!探す手間が省けたぜ…喰らえ奥義極楽クッキング万漢全席!」
そうアゴが尖った冒険者が叫ぶとフォークやナイフ更には骨付きチキン、ラーメン、チャーシュー、ありとあらゆる物が虚空より出現しモトーチに襲いかかる
それらをモトーチはデスメタル公爵と呼ばれる黒い鎌を使い全て弾いていく。
「バカな!オレのユニーク武器、マジッククッキングロッドから繰り出される最高級奥義、万漢全席を…一つだけでもパリィするのが難しいのに全ての投擲ぶつをパリィするだと」
唖然とするアゴ料理人
「くそ、こうなったら一旦引く」
「させるか」
俺は逃げようとするアゴ料理人のプレイヤーの前に立ちはだかる
「なに?お前はダウン状態だったはずだ回復盾も持ってなかったはずじゃ」
「これのことか?」
「くっなぜ?」
「簡単な事だ相方を信じていたからな!直ぐに戻って来てくれると…」
課金アイテムだから負けそうな時に使いたくなかったが、勝てそうだしキルポイントとれそうだから今使ったとは言えない。
「バレンタイン、愛の力か…」
アゴクッキングマンが悔しそうに羨ましそうに俺とモトーチを交互にみる。
「違うわ!」
ザシュッ
「フッ…照れ隠しか、俺の前では素直になっても構わないんだぞ」
オレの肩に両手を起き囁くモトーチ
「やめろ!コメント欄が変に盛り上がるから」
コメント欄には早速
gg
gg
やっぱりホモお
尊すぎるチャンネル登録しました!
二人はいつ結婚するんですか?
あっという間に書き込みがされている、その後も祝福コメントが続けられた。
そう、俺達は動画配信者になっていた。
配信が終わったあと…
「なんか凄い勢いでチャンネル登録者が増えてるな」
俺がコメントに返信がてら、チェックしながら呟く
「ふむ、良いことではないか」
いつの間にいれていたコーヒーを俺に差し出し、自分も飲みながらモトーチが言う。
「まあ、確かにそうなんだが…」
俺は会社からの命令で自宅待機になっている、結構な金額の補償費用はマンション購入と引っ越し費用で消えたが、月々支払われる給料で生活には事欠くことはなかった。
そうなると暇なのでゲームばかりしていたが、折角なら少しでも稼げる方が良いかと世界的な動画配信サイトのツーチューブにチャンネル登録して、普段ゲームをやっている様子をアップしてみた。
しかし、チャンネル登録してくれるのは僅かな人数で、現金収入を得る事の出来る最低ラインの千人には到底およばず…普通に趣味でゲームプレイをアップしているだけだったのだが、同じく暇だった同居人のモトーチがゲームを始め二人で配信を始めた所、一気にチャンネル登録者が増え始めた!
もちろん顔出し等はしていない、そんなことしたら、俺はともかく超絶銀髪赤目のイケメン、モトーチにストーカーがつくかもしれないしな…それだけなら良いが、オレとの仲を勘違いして、やっかんだ(もちろん何もないよ!?)ファンに嫌がらせを受けるかも知れん、と言うのが理由だ。
何か、俺様系のイケボの男性が可愛い声の少年(実際にはオッサンのオレ)とイチャイチャしながらゲームをやってると…嗅ぐわい匂いのする女性や、一部のマニアックな男性により評判になりチャンネル登録やコメントが一気に増えたのだ。
それは良いのだが、
ピンポーン
「お届けに上がりました!」
「うむ、ご苦労」
こちらにサインか判子をお願いします。
「分かった」
アザーしたと言いながら白い猫の帽子をかぶった配送の男性が去っていく。
「もしかして、また何か買ったのか?」
俺が恐る恐る訪ねると
「うむ、お前に似合うと思ってな」
赤いブーメランパンツだった
「こんなものいらん!」
「なぜだ?」
「俺は股間は自由でいたいんだ!トランクス派なんだよ!」
そうじゃなくても、こんな派手なパンツはいらないけど
「なるほどパンツはゆったりした物が好きなのか、では早速俺の分と一緒に注文を…」
「そう、締め付けられるのは我慢でき…って、待て待てい!」
「ピッ、ん?」
「ピッ、ん?じゃねえよぉ、内の家計がピ、ン、チなんだよ!」
そう、モトーチがネットショッピングしまくるせいで僅かに残っていた労災事故の補償費用も底をつきかけていた。
後編、今日書けたら書く…つもり




