番外 盗賊王編プロローグ
子供の日に間に合わんかった
とある城の一室
執務室でソファーに腰掛け、紅茶を飲みながらランプの光を頼りに書類に目を通している男がいた。
白い薄手の民族衣装
その中には白い肌と金色の髪、そして薄暗い室内でも目立つ特徴的なのは赤い目。
その男はギューオン2世、現在はハイマツ国の南部自治区の長
「誰だ」
他に誰もいない室内でギューオンが話しかける
「あれ?何で気付いたの?姿だけじゃなく匂いもなかったのに」
そう言いながら柱の影から姿を現したのは
ぱっと見、身長150センチ程の金髪を一つにまとめた後ろ髪の美少女だった
服装はピンク色のワンピースに白い可愛いボタンが3つ付いている。
その美少年(この世界に女はいない)には、お似合いの可愛らしい格好…
テンガロンハットと茶色い皮で出来た大きなベルトと左右対になった拳銃が入るホルスターがなければだが
「私は人より感覚が優れていてね、見えなくても匂わなくても分かるんだ」
そう言いながら手を差し出しテーブルに置いてあるオレンジ色のクッキーを美少年にすすめる。
「ふーん、そうなんだ?ありがとお」
と言ってポリポリと可愛くリスの様に食べる美少年
「で?君は一体何の用なのかな?夜這いかい?」
ウインクしながら微笑むギューオン
「ふふっ、もし、そうだと言ったら?」
「まあ、悪くないだろう」
ギューオンは、そう言って首をすくめて笑う
「残念ながら違うよ、ボクの名前はキッド、前の世界では少しは名の知れた盗賊…と言うよりアウトロー?かな」
顎に人差し指を当てて首を傾げる美少年、普通ならあざとく感じるだろうが、可愛さと天性の無邪気な雰囲気とが、それを感じさせない。
「ふふっその可愛い泥棒さんは何を盗みに来たのだ?」
「この部屋で一番価値のあるものだよ」
「価値のあるもの?これの事か?」
そう言ってギューオン手の平を開くと金色の大きな弓が姿を表した。
「へえ?それはすごおく良い物だね?でも、ボクが欲しいのはもっと、いいもの」
「それは?」
「それはね、お兄さんだよバキューン」
指で銃の形を作り笑いながら撃つポーズをする美少年
「ハハハ、これはヤられたな…ん?」
最初は冗談で胸を抑えていたが、やがて本気で苦しみ始めたギューオン、そして床に倒れる。
キッドと名乗る少女の様な美少年が、いたずらぽく笑顔を浮かべると、その指で構えた銃が本物のピンク色の銃に変わった。
「姿を消せるのはボクじしんだけじゃないんだよ?だって、それなら裸じゃなきゃ可笑しいでしょ?」
「くっ」
たしかにそうだと思いながら、倒れたまま薄く目を開けてキッドの方を睨み付ける様に見上げるギューオン
ギューオンは悔しかった、だが抵抗むなしく、そのまま意識を失う
パンツが見えそうで見えない
そう思いながら…
まあ、ちょっと長くなりそうなのでプロローグだけ書いときます。




